目次
日本語の「を」の話―デカルトにならって、すべてを疑ってみよう。
文の種類の話―文の種類は、3つだけ。
天智天皇の日本語の「を」とモンゴル語の「を」の話―日本語とモンゴル語は、親戚。
日本語の「が」と「の」の話―「の」のサポーターは、名詞。
九州の日本語の「が」と「の」の話―九州の「の」は、自由人。
モンゴル語の「が」と「の」の話―モンゴルの「の」は、日本の「の」より、自由人。
ウルドゥ語の「が」と「の」の話―パキスタンの「の」は、好き嫌いがある。
ベンガル語の「が」と「の」の話―バングラデシュの「の」は、好き嫌いがない。
韓国語の「が」と「の」の話―韓国の「の」は、行方不明。
延辺語の「が」と「の」の話―韓国の親戚の「の」は、元気。〔ほか〕
著者等紹介
牧秀樹[マキヒデキ]
岐阜大学地域科学部教授。1995年にコネチカット大学にて博士号(言語学)を取得。研究対象は、言語学と英語教育(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぽけっとももんが
6
言語学とは「生まれながらに知っていること」は、いったいどんなことなのか、そしてそれらの性質はどのようなものなのかを探っていく分野である、そうです。文法で習わなくても不自然な言い回しは気がつきますよね。平易な日本語から多少馴染みのある英語、触れたこともないアイルランド語やモンゴル語などの特徴を同じパターンで解説。いや、わかりませんさっぱり。でもなるほど言語とは無数にあるようでやっぱり決まりがありそうで、多分教わらなくてもわかるところに鍵があるのだろう。古語まで出てきたのにはびっくり。納得だけど。2020/11/23
土橋俊寛
2
平易な言葉遣いで書かれているので読みやすい。「の」を主語にできるという話が面白いかった。現代の日本語でどのような場合に「の主語」が正しい文として認められるのか、古語ではどうだったのか、そしてモンゴル語などとの比較についてはどうか。また、言語学がどのような問題を扱うのかについて、イメージをつかめたのもよかった。2020/07/12