内容説明
不定詞の用法の中でもとくに興味深いのはtough構文である。その用法の特徴から遡及不定詞と呼ばれることのあるtough構文は、英語の歴史、第一・第二言語習得、文法理論の研究の上でも重要なテーマの一つとして注目を集めてきている。本書は、多岐にわたるtough構文研究をわかりやすく紹介するとともに、tough構文に関する言語データを幅広く取り上げ、tough構文の核心に迫ろうとする意欲作である。学習英文法にも役立つ情報が得られるtough構文事典の趣もある。
目次
第1章 はじめに
第2章 欽定訳聖書に見られるtough構文
第3章 Shakespeareの作品の中から
第4章 Jespersen(1927)とPoutsma(1923、1926)
第5章 19世紀、20世紀から現代に至る受け身tough構文の使用頻度推移
第6章 OE、ME時代のtough構文の特徴とその歴史的変化
第7章 現代英語におけるtough構文の使用に見る誤りの例
第8章 「二重格付与の問題」に対するアイデアあれこれ
第9章 θ標示、動詞句削除および時制文とのかかわりから見たtough構文の特徴
第10章 機能文法の観点から見たtough構文
著者等紹介
千葉修司[チバシュウジ]
1942年福井県生まれ。1965年東京教育大学文学部(英語学専攻)卒業。1968年同大学大学院修士課程(英語学専攻)修了。1970年同大学院博士課程(英語学専攻)中退。大妻女子大学専任講師、津田塾大学教授を経て、津田塾大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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