内容説明
本書は、自然言語に見られる省略現象を生成文法に基づいて分析し、1)省略箇所には何が生起するのか?2)省略文はどのように作られるのか?3)省略箇所と先行詞に見られる同一性はどのようなものか?という問題について考察する。これらの考察を通して、間接疑問縮約文、動詞句省略文、空所化文、擬似空所化文、単一要素残置文と呼ばれる省略文に見られる様々な特徴を統一的に説明できる新たな言語理論の構築を目指す。
目次
第1章 省略文の先行分析と問題点(Hankamer and Sag(1976)の削除分析
Williams(1977)のコピー分析 ほか)
第2章 省略文の派生:コピーと削除(削除とコピーの認可条件;仮説の検証 ほか)
第3章 省略文に課せられる同一性条件(先行分析;提案 ほか)
第4章 動詞句省略文における再分析(提案:空所スロットから代用形への再分析;仮説の検証 ほか)
著者等紹介
島越郎[シマエツロウ]
1967年富山県生まれ。東北大学文学部卒業。東北大学大学院文学科博士課程後期3年の課程修了。博士(文学)。山口大学を経て、東北大学大学院文学研究科准教授。2001年~2002年Cornell University言語学科客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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