内容説明
本書は、世界で話題になっている言語研究のトピック(ムード、発話行為、副詞、形容詞、複合語、フォーカス表現等)について、日本語研究から貢献が期待できる一般性を備えた論考を取り揃えた論文集である。すべての論文は、新しく書き下ろされており、これから世界に向けて発信されることが期待される最新の論文揃いである。執筆者は、伝統的な日本語学の研究者にとどまることなく、理論言語学や類型論の研究者にまで及ぶ広い射程となっている。
目次
第1章 関係節における発話行為
第2章 日本語の統語構造:相関等位節から見た階層
第3章 多重分裂文と束縛の移動分析
第4章 日本語の副詞・副詞節の階層構造と語順
第5章 複合動詞における助動詞化と無他動性
第6章 モダリティ的表現をめぐって
第7章 日本語におけるDerivational Feature‐based Relativized Minimality
第8章 名詞修飾節と文の意味階層構造
第9章 日本語の意志のモダリティ・再論
第10章 日本語における形容詞活用語尾の本質について
著者等紹介
遠藤喜雄[エンドウヨシオ]
1960年東京都生まれ。1983年明治学院大学卒業。1988年筑波大学大学院満期退学(1985年文学修士)。2006年ジュネーブ大学Ph.D.(Linguistics)。1988‐1990年島根大学(法文学部)専任講師、1990年‐2008年横浜国立大学准教授(教育人間科学部・環境情報学府研究院)を経て、2008年より神田外語大学言語科学研究科教授。2005年に、マサチューセッツ工科大学言語哲学科にて客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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