内容説明
本書は、いくつかの英語の言語現象を取り上げ、“言語の本質的在り様”に迫ろうとしたものである。本書の言語観は、人間を取り巻く外部世界があり、そこでの事象に対して脳内で概念化をはじめとする認知処理が行われ、最終的に表現という形で言語記号化されるというものである。段階的連続性、類像性といったものが背後に横臥していることを論証し、言語が外部世界を分節する究極の道具であることを文化記号学の視点から探求する。
目次
第1章 言語形式と意味―英語の「対格名詞句+to不定詞」補文からの考察
第2章 外界、認知、言語化―空間・時間を定位する英語の前置詞at、on、inの位相構造と認知意味的特性
第3章 ある品詞論―段階的連続性の観点からの英詩分析を通して
第4章 段階的連続性―It分裂文(It‐Cleft Sentence)からの考察
第5章 現代英語の仮定法あるいは反実法とその周辺
第6章 認知意味論から見た瞬時的出現構文と情報構造―成立原理と類像性
第7章 be動詞と英語のコピュラ連結構文の諸相
第8章 英語の人称代名詞の世界
第9章 言語記号学から文化記号学へ
第10章 随想
著者等紹介
松山幹秀[マツヤマミキヒデ]
1953年佐賀県生まれ。東京外国語大学大学院外国語学研究科ゲルマン系言語専攻修士課程(英語学)修了、米国ミシガン大学大学院言語学科修士課程修了。1988年~1989年米国ハーバード大学言語学科客員研究員。和光大学人文学部専任講師、助教授、教授、日本大学文理学部教授を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
yasukotta