内容説明
本書は、英語の指定文を中心に、その形と意味を分析したものである。「X be Y」という指定文の基本形から、どのような線条的・階層的・複合的文構成が可能であるかを、文学作品から例を引きながら、具体的に論述している。指定文の用法を規定している諸条件を詳しく記述するとともに、可変的・過程的な構造を含む指定文の仕組みが明らかにされている。指定文と叙述文に関する数多くの言語事実の発掘と新知見の提示も、本書の特色をなすものである。
目次
序章 移動現象と指定文・叙述文
第1章 分裂文における指定の重層性
第2章 疑似分裂文の諸特性
第3章 転位化と焦点化
第4章 指定文におけるゆらぎ
第5章 複合的指定文
第6章 指定文における省略現象
第7章 個と群れ―指定の連続性をめぐって
第8章 個体と状況の指定
第9章 不定詞節と指定文
第10章 wh疑問文における指定関係
終章 結語
著者等紹介
関茂樹[セキシゲキ]
1954年、長野県に生まれる。1978年、筑波大学人文学類(英語学専攻)卒業。1980年、筑波大学大学院文芸言語研究科(言語学専攻)前期博士課程修了。1983年、筑波大学大学院文芸言語研究科(言語学専攻)後期博士課程単位取得退学。1989-1990年、カトリック・ルーヴァン大学客員研究員。1999年、博士(文学)(大阪市立大学)。現在、大阪市立大学文学部助教授
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