内容説明
言語にはさまざまな移動現象が存在する。それらをどう説明するかは、生成文法研究の主要な課題である。本書では、この課題に対し、各章で独自の理論や分析を提案し、その帰結を探る。各章では、二重側方移動という新たな形態の移動、素性一致や転送のメカニズム、疑問詞解釈に与える顕在的・非顕在的移動の影響、および移動のコピー理論から導かれる演算子の作用域設定の諸相といった観点から議論を展開する。
目次
第1章 併合と移動の新たな可能性(本章の目標;日本語多重分裂文と島の効果 ほか)
第2章 素性一致メカニズムと移動現象(本章の目標;Chomsky(2013、2015)のラベリング理論 ほか)
第3章 疑問詞移動の量化依存的解釈(本章の目標;導入:疑問文の解釈とWh移動 ほか)
第4章 移動のコピー理論と焦点辞の解釈(本章の目標;移動のコピー理論のもとでの統語的作用域設定 ほか)
著者等紹介
高野祐二[タカノユウジ]
University of California,Irvine,Ph.D.現在、金城学院大学教授
岡俊房[オカトシフサ]
MIT,Ph.D.現在、福岡教育大学教授
浦啓之[ウラヒロユキ]
MIT,Ph.D.現在、関西学院大学教授
多田浩章[タダヒロアキ]
MIT,Ph.D.現在、福岡大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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