出版社内容情報
『南総里見八犬伝』の人気作家・曲亭馬琴のもとに、ある日持ち込まれた暗号文。
一方、馬琴とは旧知の画家・葛飾北斎もまた、謎に満ちた絵の依頼を受ける。
いずれもどうやら松前藩が持つという秘宝に絡む陰謀と関係があるらしい――。
馬琴に北斎、さらには鶴屋南北、同時代に生きた江戸を代表する三人の文人が、複雑に絡み合いながら繰り広げる波瀾に満ちた物語、明かされる驚愕の真相やいかに?
本格ミステリの奇才が満を持して放つ書き下ろし時代伝奇推理長編。
【目次】
内容説明
『南総里見八犬伝』の人気作家・曲亭馬琴のもとに、ある日持ち込まれた暗号文。一方、馬琴とは旧知の画家・葛飾北斎もまた、謎に満ちた絵の依頼を受ける。いずれもどうやら松前藩が持つという秘宝に絡む陰謀と関係があるらしい―。馬琴に北斎、さらには鶴屋南北、同時代に生きた江戸を代表する三人の文人が、複雑に絡み合いながら繰り広げる波瀾に満ちた物語、明かされる驚愕の真相やいかに?本格ミステリの奇才が満を持して放つ書き下ろし時代伝奇推理長編。
著者等紹介
芦辺拓[アシベタク]
1958年大阪市に生まれる。同志社大学卒業後、読売新聞大阪本社勤務中の90年に『殺人喜劇の13人』で第1回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。以降本格ミステリを主に執筆し、『大鞠家殺人事件』(2021)で第75回日本推理作家協会賞と第22回本格ミステリ大賞を同時受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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海猫
61
曲亭馬琴、葛飾北斎、鶴屋南北の3人をメインに描く時代伝奇推理小説。「蝦夷大王の秘宝」のタイトルからしてお宝探しのお話?と思うし、馬琴が暗号を解こうとしたり追跡をするがそれだけの展開にならない。中盤から北斎や南北も行動し、不思議な出来事が起こって狐につままれる。が、終盤における謎解きでスッキリ。途中、不自然で気になるところもあったが腑に落ちた。ラストの感じではシリーズ化も有り得そう。私は「南総里見八犬伝」が好きなので、偏屈な馬琴のキャラが面白かった。今どきの文庫書き下ろし時代小説としても珍しい味わいの作品。2025/09/17