出版社内容情報
及川姫乃・四十一歳は、ある日いきなり没落した。
会社を経営していた夫が、借金を残して失踪したのだ。
女子校時代は学院のプリンセス、タワマン住まいで、ずっと専業主婦だったのに、高校入学を控える娘・笑里とどう生活していけば!?
だが姫乃は途方に暮れている場合ではないと、得意の焼き菓子作りを活かし英国式ティールームを開こうと決意。
娘や友人たちと支え合って泣いたり笑ったり……。
香り高い紅茶ととびきりの焼き菓子が疲れた心をやさしく包み込む、温かく愛おしい物語。
内容説明
及川姫乃・四十一歳は、ある日いきなり没落した。会社を経営していた夫が、借金を残して失踪したのだ。女子校時代は学院のプリンセス、タワマン住まいで、ずっと専業主婦だったのに、高校入学を控える娘・笑里とどう生活していけば!?だが姫乃は途方に暮れている場合ではないと、得意の焼き菓子作りを活かし英国式ティールームを開こうと決意。娘や友人たちと支え合って泣いたり笑ったり…。香り高い紅茶ととびきりの焼き菓子が疲れた心をやさしく包み込む、温かく愛おしい物語。
著者等紹介
野村美月[ノムラミヅキ]
福島県出身。『赤城山卓球場に歌声は響く』で、第3回えんため大賞小説部門最優秀賞を受賞。子供のころからスイーツが大好きで、Instagramで情報発信している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆり
10
少々無理のある設定や展開ですが、全体的に面白かったです。主人公が現実的にいそうな主婦という設定だったらイライラしたかもしれませんが、お金持ちの家庭で育ち社会的に苦労したことがない系のキャラだったので、別世界の出来事だと割り切れば違和感なく楽しめました。少女漫画や少女小説といった感じ。紅茶や焼き菓子と一緒に味わいたい一冊です2025/05/14
らて
7
人は明るい方がよい。たとえ絶望的な状況でも口角をあげて、光に向かって歩んでいける底力のある人は強い。そうは分かっていても実行するのはなかなか難しい。 やり手実業家の夫のお蔭でタワマンで優雅に暮らしていた姫乃はある日、突然の落とし穴にハマる。旦那が借金をした挙句、愛人と失踪し、気付けば預貯金は6桁。最悪な状況なのに、世間知らずだからなのか?夫を心配したり、娘を私立に通わせるのにどうするかを考えたり、変に前向き。 小説だからと侮ってはいけないのかもしれない。 人生は笑顔でいたモン勝ちなのかも☺︎2025/06/06
りこ
7
夫が突然借金を残して秘書と駆け落ち⁉ タワマン住みの専業主婦だった姫乃は呆然とするが、ティーハウスを開こうと思いつく。名門女子校の元生徒会長である姫乃が学生時代の人脈を生かし苦境にめげず道を切り開いていく姿に元気をもらった。難局に立たされてもおいしい紅茶とマドレーヌを用意して朗らかに笑っている彼女を見ていると明るい気持ちになれる。だからこそまわりにはたくさんのひとが集まってくるのだろう。同窓生の真冬たちも、笑里たち娘世代も、不動産の小鹿原さんもチャーミングに描かれていた。エピローグでは涙が溢れてくる良作。2025/05/18
ミルティーユ
6
「大人の少女小説」お菓子がお好きな作者様が書かれた物語はさすが、登場するお菓子の描写がどれもこれも本当に美味しそう!食いしん坊な私は幸せ。そしてふわふわとした41歳主婦に起きる物語はまるで小公女セーラのような展開。ここには悪い人や生々しいリアルはなくて、まるで少女小説のようにきらきらしたお話です。こんな世界が有れば良いのに…と夢見るような気分にひたれます。現実感がないのでそこは好みがわかれると思います。私は始終「大人のための少女小説だ!」と嬉しくなりました♪たまらなくマドレーヌが食べたくなりますよ^^2025/06/03
aoi
5
ずっと幸せ!少女漫画ならぬ少女小説(大人向け)みたいな。お姫様はお花畑でふわふわしてるし正直展開もよめるんだけど、それでも読了感がとても良い。私みたいな捻くれた人間でも気持ちよく読めた。明るく穏やかに、前を向いて生きていこう。マドレーヌ焼きたくなってきたな~2025/06/09