出版社内容情報
一九九七年九月九日、新宿区の路上で会社員が襲われて死亡した。
現場での目撃証言などから顔見知りの野澤力が逮捕されたが、決定的な物証がなく、最高裁にて無罪が確定した。
その再捜査を命じられた警視庁追跡捜査係。
同時に、追跡捜査係の前係長・鳩山から五年前に目黒で起きた強盗事件の再捜査の依頼が入る。
若手の実地訓練で沖田に指導して欲しいらしい。
一見関係ない二つの事件がいつしか絡まってゆき──。
大人気警察小説シリーズ書き下ろし第十三弾。
内容説明
一九九七年九月九日、新宿区の路上で会社員が襲われて死亡した。現場での目撃証言などから顔見知りの野澤力が逮捕されたが、決定的な物証がなく、最高裁にて無罪が確定した。その再捜査を命じられた警視庁追跡捜査係。同時に、追跡捜査係の前係長・鳩山から五年前に目黒で起きた強盗事件の再捜査の依頼が入る。若手の実地訓練で沖田に指導して欲しいらしい。一見関係ない二つの事件がいつしか絡まってゆき―。大人気警察小説シリーズ書き下ろし第十三弾。
著者等紹介
堂場瞬一[ドウバシュンイチ]
1963年茨城県生まれ。2000年、『8年』で小説すばる新人賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
旅するランナー
184
1997年の殺人事件を西川が再捜査し、5年前の強盗事件を沖田が捜査する。ちょっとダラダラと話が進むが、実際の警察なんてこんなものなんだろう。若手の教育係も兼ねる追跡捜査係コンビがいつもより行儀良く、年を取って丸くなったのか、丸さを求める時代のせいなのか、全良な組織なんてつまらないと思えたりもします。2025/03/23
KAZOO
118
この新作などで、祝著作200冊ということで帯に書かれていたので、私もそんなに読んできたのかと思いました。スポーツものも(私は読んでいませんが)あるのですが警察小説など少なくとも150冊は読んだと思います。追跡捜査係シリーズで沖田・西川コンビが活躍します。20年以上前の殺人事件を調べていくうちに5年前に目黒で起きた強盗事件も調べていくうち(かなりの人数の当時の関係者などに聞きこんでいきます)に殺された人物と関係ある人物などが浮かび上がってきます。最初の事件での容疑者の現在が気にかかりました。2025/01/17
いつでも母さん
114
おぉ~堂場さん著作200冊おめでとうございます。❝the 200❞第一弾!は沖田・西川コンビの第13弾だ。確かに全員悪人だった。なんだかなぁと思ってしまうのは冤罪だった始めに逮捕された男・野澤の事だ。逮捕というインパクトは大きくて、警察から謝罪され賠償金も受け取ったからチャラ・・感情はそんなに割り切れる訳はないよね。今作は沖田・西川だけでなくチームとして動いた感じが良かった(当方比)お約束の美味しい食べ物描写はもちろんあるし、美也子さんの喫茶店修行は確実に進んでいるのも楽しかった。2025/01/31
タイ子
76
2つの事件が繋がるのは堂場作品ではよくあることだが本作もあるところから繋り、繋がってからがあれ、この人はどっちの事件だっけ?とか頭の中がごっちゃになりながら、それでも面白く読んだ。2つの事件とは、約30年前の殺人事件。犯人は逮捕されるもアリバイありで無実の判決が。真犯人を捜査するために追跡班が動き出す。もう一つは5年前の強盗事件。被害者は今も重篤で入院中。片や冤罪になっても人生を潰されたと嘆く男を前に深く落ち込む刑事。考えさせられる場面である。一見無関係に見える事件が繋がる時、そこにいるのは全てが悪人。2025/03/30
えみ
54
犯人を捕まえられなかった警察、捕まらなかった犯罪者達の30年。警視庁追跡捜査係が再捜査を始めるが、5年前に起きた事件とも繋がりが見えてくるカオス状態。沖田と西川がそれぞれの事件を追う中、徐々に2つの事件の鍵となる人物の存在が明らかになっていく。キャラクターの愛らしさに加え、作品自体に愛着がわいて途中では止められない「警視庁追跡捜査係シリーズ」は遂に第13弾。ただの同僚ではなく、友人とも違う関係。あえて言うなら同志…とでも言うべきか、沖田と西川の無意識の強い信頼が堪らなく好き。まだまだ続いてほしいシリーズ。2025/03/01
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