出版社内容情報
河内の〝悪党〟楠木正成。
幕府に従わないために〝悪〟と決めつけられた男が本拠・赤坂荘で行う政は、銭を中心とする、誰もが等しい、武士の支配とは異なるものだった。
その政を己の力が及ぶ範囲で守ろうとしていた正成の目標は、ある日、一人の男と出会うことで様変わりした。
護良親王──今上帝の第三皇子である。
彼と志を共にし、日本全土から武士の支配を取り除くため、弟・正季や幼馴染みの山の王、猿楽師らと共に強大なる敵に挑む!
熱き大河歴史小説、誕生。全二冊。
内容説明
河内の“悪党”楠木正成。幕府に従わないために“悪”と決めつけられた男が本拠・赤坂荘で行う政は、銭を中心とする、誰もが等しい、武士の支配とは異なるものだった。その政を己の力が及ぶ範囲で守ろうとしていた正成の目標は、ある日、一人の男と出会うことで様変わりした。護良親王―今上帝の第三皇子である。彼と志を共にし、日本全土から武士の支配を取り除くため、弟・正季や幼馴染みの山の王、猿楽師らと共に強大なる敵に挑む!熱き大河歴史小説、誕生。全二冊。
著者等紹介
稲田幸久[イナダユキヒサ]
1983年広島県広島市生まれ。大阪教育大学大学院修了。広島県安芸高田市職員として勤務後、退職。フリーランスでチラシ作成等を行う傍ら、執筆。『駆ける 少年騎馬遊撃隊』でデビューを果たす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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どら
18
旅先で読むものが無かったので買ってみた。楠木正成については人物評価の社会的変遷は良く言われるところだが、個人的に小説界においては、この辺りの時代(後醍醐天皇~足利義満辺り)は山田風太郎~北方謙三が太い線で描いた以降は、良くも悪くも比べられることは避けられなくなっていると思う。(おそらくこの二人と比べられない別の絵を描くとすれば足利尊氏をメインで描くしかないと思うが、素材としてとんでもなく高い山なのは分かっている人間には自明だと思う)本書だが主役の正成の思考や行動が現代のエンタメ小説の主人公しすぎて辟易した2024/10/18
はるま
11
広島出身のご当地作家 本作はボリュームたっぷりの文庫本の上下巻の壮大な時代小説 時は鎌倉時代の終焉期で、栄華をほこった頼朝そして北条一族に引き継がれた執権政治も元寇の襲来もあり、経済的破綻が起きつつ徐々に幕府討幕の機運が高まりつつある時代 そこに現れた楠木正成が中心に物語は展開されていく 朝廷側の政権復活を期して、護良公や後醍醐帝が躍動をし始めようとしているのだ 同世代の新田義貞も正成に呼応するように立ち上がる そして遂には足利高氏も挙兵して六波羅探題を攻め落とすのだ 下巻にはどのような展開になるのかな?2025/01/01
たけのうみ
2
22024/10/14
陽
1
駆けるから、注目の歴史小説家さんの、今回の作品。解説にもある通り、勝者が脚色した歴史が多い為、今作の楠木正成、松永久秀、明智光秀といった一見、謎、何をした人、悪役となる為、今村翔吾さんに次ぐ、稲田さんの登場は、歴史が好きなものからすると、また、新たな人物像、ウキペディアで調べながら、発見できて喜ばしい。 さて、本作は、赤坂城の戦い、前夜から、護良親王との邂逅を絡ませながら、鎌倉幕府打倒を誓い、幼馴染の仲間との悪党としての生き様を垣間見られ、護良親王って、新たなキャラに、ワクワクする本作。下巻が楽しみ。2025/03/25
ユメ
1
ケータイ小説時代、キミノ名ヲ。にハマった人には絶対に読んで欲しい、、、2024/11/21