出版社内容情報
医師が最期を確認する病死以外は〈異状死〉と呼ばれる。
欧米では異状死の解剖率は五割だが、日本では二割に届いていない。
国内に法医学者の絶対数が少ないうえ、犯罪捜査のための解剖を行う公的機関が常設されていないからだ。
そんな中、犯罪都市NYの検視局で経験を積んだ法医学者が横浜に帰ってきた。
死者と語り、どこまでも真実に執着する警察医とともに、性を取り巻く犯罪に立ち向かう刑事たち。
死に隠れた謎を解き明かす、新たなドラマの幕が上がる!
(解説・千街晶之)
内容説明
医師が最期を確認する病死以外は“異状死”と呼ばれる。欧米では異状死の解剖率は五割だが、日本では二割に届いていない。国内に法医学者の絶対数が少ないうえ、犯罪捜査のための解剖を行う公的機関が常設されていないからだ。そんな中、犯罪都市NYの検視局で経験を積んだ法医学者が横浜に帰ってきた。死者と語り、どこまでも真実に執着する警察医とともに、性を取り巻く犯罪に立ち向かう刑事たち。死に隠れた謎を解き明かす、新たなドラマの幕が上がる!
著者等紹介
直島翔[ナオシマショウ]
1964年宮崎県生まれ。立教大学社会学部卒。新聞社勤務。社会部時代、検察庁など司法を担当し、『転がる検事に苔むさず』で第3回警察小説大賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
akiᵕ̈
27
警察医のお仕事をNY検視局で実績を積んだちょいクセありな法医学者・幕旗治郎が、3つの事件でその手腕を発揮していく。ご遺体と向き合い真実を科学的に突き詰めるこの仕事は、側から見てる分にはとてもやり甲斐があってワクワクするけど、現実を見れば勿論そんな甘いものではなく、そこに携わる人も、そのような機関も日本では少ないとの事。"死者を救う"という信念でご遺体と向き合う幕旗だが、辛い過去を背負って生きている彼自身もまだ救われていない気がする。タイトルにもなっている〈コード〉の作中での使われ方がイマイチ響かなかった。2024/08/25
あっちゃん
14
NYの検視局で経験を積んだ変わり者の法医学者と警察の中で性を取り巻く事件に出動するジェンダー班が活躍する!コードはあまり実用性がない気が(笑)キャラクターが濃いしコレはシリーズ化するのかな( ̄ー ̄)2025/01/05
イシカミハサミ
13
かなりアクの強い登場人物がそろっていて 読み慣れは必要な気はするけれど、 慣れてくれば楽しめた作品。 解剖医は死者と話す。 はじめはいい所がわからなかったり 全然頼りなさそうに見えた人たちも だんだんと魅力を出してきていたので、 ここで終わらず続きの話も見てみたい。2024/09/12
クキモン
12
初読みの作家さんでしたが、凄く面白かった。ニューヨーク検視局で経験を積んだ監察医とタッグを組んだのは神奈川県捜査一課のジェンダー班。性に絡んだ事件を扱う新設部署。監察医の幕旗と、幕旗の変人ぶりに戸惑う助手、個性的でクセのある刑事たちが順番に語り手となっているので、多角的なストーリーの展開となっており、最後まで飽きさせない。科学的なアプローチに偏ることなく、刑事たちの足による捜査にも重点を置いているところが面白い。フォローしていきたい作家さんが増えました。2025/02/15
ICHI (atomic)
5
初作家 医師が最期を確認する病死以外は〈異状死〉死者と語り、どこまでも真実に執着する。 本当にコードいくつまであるんだろう?海外ドラマっぽい作りだなと。副産物との対峙とかも含めそんな感じ。おかげで御遺体が救われていくわけなんだが。 プロたるもの戒律が必要だ2024/10/17