内容説明
日本各地を襲う巨大地震と大地の沈降。富士火山帯は炎の道となり、人々を飲み込んでいく。日本政府は秘密裏に日本人とその文化遺産を救うための脱出計画「D計画」を開始する。一方で田所博士や小野寺たちは海底調査を進めて、「日本沈没」のXデーを探っていた。だが導き出された破滅へのカウントダウンはあまりに短く、絶望的な数字だった。日本の未来は一体どうなるのか?先の見えない今だからこそ読まれるべき、日本SFの大ベストセラー。
著者等紹介
小松左京[コマツサキョウ]
1931年、大阪市生まれ。京都大学文学部卒。61年「地には平和を」でSFコンテスト選外努力賞。64年に処女長篇『日本アパッチ族』を発表。74年『日本沈没』で日本推理作家協会賞、85年『首都消失』で日本SF大賞を受賞。2011年に逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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GM職員
22
【竜は病んでいた。その五体のいたるところ、深部から組織を破壊する死病に蝕まれ、熱をもち、血を噴き、のたうちながら、五体をひき裂かれる最後の時にむかってすすんでいた】 未曽有の地殻変動による日本列島沈下――そのとき政府は、国際社会は何ができるのか…半世紀前のSF大作は科学的なハッタリを効かせた思考実験だった。 国際情勢はもちろん、戦後の混乱期を体験した人々が多くいた時代だったことに隔世の感を禁じ得ないが、国への帰属意識は薄れても、個々の人間としての行動にはさほど差異はないのかもしれない。僕はどうするかなぁ。2024/05/28
V6_1800
8
結末知ってるからとは言え、破局が避けられないと確定するまでがちょっとくどい気はするが、災害の様子は淡々と描写されていて逆に恐怖感を煽る。ラストに出てくるシベリアという単語は、抑留の歴史を知っていると、ただ単に南国ではなく寒い地方というだけの感想ではなくなると思う。2024/01/25
奥田智徳
4
原作はリアリティがあって、本当に恐ろしい。73年の映画が大好きだけど、やはり原作にはかなわん。特にエピローグの日本を竜に見立て、それに寄生する生物、人間。地球にとっては人間なんてのはそんなものだろう。人間のコミカルな部分、残酷な部分もはっきり描いているのも面白い。ラストは田所博士、影の首領の死が印象的。映画では、小野寺がどこかの国で列車に乗ってるシーンで終わる。(たしか)2022/01/03
Masanori Yamamoto
2
引き込まれて一気読み2021/10/19
みそ
1
ちょっと首相や官僚などが優秀過ぎたり、古い感覚のところがあってピンとこないところがありました。ただこれからは自然を治めること中心に政治が動くかもとか、よくできた物語らしく予見めいた部分が散見されたのがおもしろかった。2023/05/24
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