内容説明
冬晴れの続く十一月。小間物商「丸藤」の看板姉妹・里久と桃は、飾り職人の清七に、鷲神社の酉の市に案内してもらうこととなった。待ち合わせた杜に着くと、清七は母娘らしきふたりを連れていた。愛想のよい母親と反対に、娘・お豊はつれないどころか、敵意むき出しである。その理由とは―。丸藤の品には手が出ない女たちを喜ばせたいと願う姉・里久。いつもまっすぐな姉にほだされ、少しずつ己に素直になっていく妹・桃。日本橋の老舗小間物商をもり立てる姉妹の物語、大好評第三作。
著者等紹介
宮本紀子[ミヤモトノリコ]
京都府生まれ。2012年、「雨宿り」で第6回小説宝石新人賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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