内容説明
昼間の居酒屋を利用して開かれるフリースクール『すずめの学校』。「居酒屋すずめ」で開校中のそこに通うのは、不登校の中学生や学び直したい老女、挫折したフィギュアスケーターや引きこもりのニートなど様々。居酒屋の経営安定のためと始めたオーナー兼教師の鈴村明也だったが、彼自身もまた、生徒と交わるうちに学び、気付き…。一歩踏み出す勇気をくれる物語。
著者等紹介
桜井美奈[サクライミナ]
第19回電撃小説大賞“大賞”を受賞。2013年『きじかくしの庭』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しんごろ
181
夜は居酒屋『すずめ』昼はフリースクール『すずめの学校』。バカな店主の晴彦、クールなオーナの明也と、年齢問わずに悩みや想いを持ち合わせた男女の生徒達。バカだけど晴彦が、実は太陽のような存在だったね。対して明也は月と言うべきか。それにしても、みんな壁にぶつかりながらも、乗り越えていく姿に元気をいただいた。特に高齢のハツネさんには、想いがあれば年齢は関係なくなせば成るというのを学んだね。何かに挑戦することがあればハツネさんを思い出して頑張りたい。勇気と元気をもらえるし、心も温まるね。2021/01/30
相田うえお
77
★★★☆☆22114【居酒屋すずめ 迷い鳥たちの学校 (桜井美奈さん)k】脱線話を。日本料理っていうと料亭で出される様なものを想像しますが、居酒屋などの焼魚も日本料理?当方はホッケやシャケみたいな骨単純系が好き♪(子供か!)で、美味いもんは写真に残したくなるんですが美味そうに写せないんですよ。そ〜いえば高級レストランのメニュー、文字は洒落たフォントだけど、ほぼ写真無し!どんな料理かを聞いても結局は言葉。(文字と言葉だけで悶々と想像し、出されたらびっくりしろ!ってこと?)やば!脱線し過ぎてレビューの字数が〜2022/12/14
ゆっき
31
桜井美奈さん4冊目。ミステリーも面白いけれど、こっちの温かい優しい物語の方が好み。晴彦と明也。全くタイプは違うのに良き相棒。昼は明也のフリースクール「すずめの学校」、夜は晴彦が切り盛りする居酒屋「すずめ」。フリースクールのメンバーが個性的。次の一歩を踏み出すための勇気を与える明也。それぞれが自分の道を見つけ前進。頑なだった亮我が自分の学びを見つけ晴彦と距離を縮められてよかった。一度失敗した居酒屋も晴彦が工夫をこらし再出発。最後が駆け足で終わってしまったのがもったいないくらい面白かったです。2024/09/26
み
22
さくさくと♪居酒屋で昼はフリースクール、その生徒さん&校長の成長話し。何となく読了(^^;今の自分、心が荒んでるのかも…。2021/04/03
ジンベエ親分
21
桜井美奈祭り(笑) 経営が傾いた居酒屋のテコ入れに始めたフリースクールに集まる人たちの再生話。不登校児や80過ぎてから勉強を始めたお婆ちゃん、引きこもりに限界を知ったフィギュアスケート選手と、集まる面々はそれほど新味があるわけではない。それよりこのフリースクールの校長役を勤めるオーナーの過去の方が興味深く、この話は彼の再生物語という側面が強い。にしてもだ、最後のアレはちょっと蛇足感が強い、というかあれほど盛り上げる必要があったのかどうか。でも登場人物はそれぞれ魅力的で、続きが読みたい気はするなぁ。2023/08/19