内容説明
名親分・辰五郎の跡を継ぎ、十手持ちとなった辰吉。だが川開きの日に掏摸の銀二を取り逃がす失態を犯してしまう。同じ日、辰五郎と仲が悪い太之助親分が、大川に浮かぶ屋根船内で男女が死んでいるのを発見する。死んだ男は圓馬師匠の弟子だった。太之助は相対死で片付けようとするが、辰五郎は、その検分に疑念を抱く。父の過去の功績に助けられながらも、銀二を捕まえようと苦労する辰吉。やがて二人の捜査は交差して…。果たして事件の真相とは?町人と武士、様々な市井に生きる親子の絆を描く時代小説、第二弾登場!
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1947年、東京生まれ。83年『原島弁護士の処置』でオール讀物推理小説新人賞を受賞。『絆』で日本推理作家協会賞、『土俵を走る殺意』で吉川英治文学新人賞を受賞。社会派推理小説や時代小説で活躍。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いつでも母さん
150
シリーズ第2弾。掏摸の銀二を追いかける辰吉と、相対死の事件がどこでどう繋がるのか?父・辰五郎が絡んでページをめくるのが止まらない。まだまだ名親分の父には追いつかない辰吉だが、確実に成長している。そんな中でも、赤塚の旦那が繁蔵親分にどんな弱みを握られているのか、今回も明らかにはならない。そこがじりじりとしてしまい、次回を待つかぁ。2019/07/16
とし
82
親子十手捕物帳「親父の十手が重すぎて」2巻。1巻読まずに2巻から(^_^;)掏摸の銀次を捕まえ損ねた辰吉、引退した親父名親分辰五郎さん別件相対死事件に関わりやがて二つの事件が関わる、展開が面白いですね、1巻早く読みます。同心赤塚新左衛門さんの弱みが気になりますね。2019/09/25
真理そら
40
辰吉はスリ・銀二を追いかけていくうちに思いがけない事件を解決してしまう。けれど、繁蔵親分のせいですっきりしない気分が残ってしまった。父との和解はできたのになぜ辰吉はまだ一人暮らしなのだろう、同心・赤塚はなぜ繁蔵に弱いのだろう等々謎を残したまま終わった。2019/07/12
ぶんぶん
21
【図書館】シリーズ、二巻目。 まだまだ修行中の辰吉、十手を預かる日はいつなのか。 それでも、掏摸の銀二を追って走る、一方、相対死に疑問を持つ辰五郎は秘かに探索を始める。 親子十手の歯車が回り始めた様だ、妹の凛だけが役不足といった感じ。 難なく解決をしメデタシメデタシ、銀次のお仕置きが中途半端、気に掛かるのは、品川の飯盛り女、重要な手がかりを得ていながら感謝の訪問をしていない。 こういう、小さな情を重ねなければ辰五郎にはなれないな。 繁蔵と太之助の悪だくみもハッキリしない。 う~ん次巻に続く。2021/07/02
犀門
5
No.137★★★☆☆読み逃していたシリーズ。しかも第2巻。やはり親父から如何に十手を継いだかが不明だからモヤモヤ感は拭えない第1巻、早めに読まねば。2019/10/08