内容説明
TOP(東京オリンピックプロジェクト)男子マラソンの強化選手となった走水剛。だが、勤務先・青葉製薬の新商品開発のため、急きょケニアへ赴任することに。日本での合同練習には参加できないものの、赤道の国で秘策“ロングスパート”に磨きをかける。そして二〇二〇年、夏―。二十八歳になった剛は、ついに東京五輪のレースに挑む。傑作青春小説、感動のゴールへ!
著者等紹介
須藤靖貴[スドウヤスタカ]
1964年東京都生まれ。駒澤大学文学部卒業。スポーツ誌や健康誌の編集者を経て、99年に『俺はどしゃぶり』で第5回小説新潮長篇新人賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しんごろ
178
何かを得る人は、必ず周りの人を巻き込み熱くさせてくれる。剛もそんな一人だ。真っ直ぐで愚直に前に進む姿、そんな一所懸命さが、登場人物だけでなく、読み手の自分も剛に魅了された。それにしても相変わらず新たな登場人物の名字も独特だったな。それは置いといて、読んでてウルウルすることはあっても、読んでて手に汗を握る物語に出くわしたのは久しぶり。もちろん、涙腺弱いからラストはウルッとしたけどね。タイトルに偽りなし、感情がっつり移入して、興奮冷めやらない超絶つくほどのデッドヒートだった。2021/01/23
カブ
29
時は東京五輪の最終日。男子マラソンである。遂にこの時が来た!走水剛の激走と、彼を取り巻く人々。一緒に42.195キロ走り切ったような爽快さです。2019/06/29
ツバサ
10
熱い作品でした。高校、大学、社会、それぞれのステージに進んでも目標がぶれなかった剛がカッコ良かったです。幸せになってくれて、読者としては何よりです。学べるものが多い、良い作品でした。2020/03/02
Nobuko
7
完結編 圧巻のできでした! できすぎな感もあるけれどね とにかくみんなタケルに引き込まれていく いやタケルを作り上げた人たち みんな素敵です とくにおやじさん最高 2021/03/16
yuzuki
5
遂にやって来た東京オリンピック。東京の夏は猛暑で過酷、オリンピックに出場するランナーたちでも走り切るのは容易ではありません。しかし、タケルがずっと目標として掲げてきたのは、ただ単にオリンピックに出場するのではなく、金メダルを獲ること。中学、高校、大学、社会人に至るまで、走ることを通じて出会った人々を思い浮かべ、タケルがゴールを目指して走り抜く姿が印象的でした。そして、怒涛のロングスパートからの、終盤の手に汗握るデッドヒート、熱い展開の数々に心が痺れました。感動をありがとう、掛け値なしの称賛を贈りたいです。2019/06/29