内容説明
名将・真田幸村の忘れ形見、吉利支丹武将、豊臣の血筋が共に立ち上がった。大坂の陣で幸村と共に戦い、落ち延びた明石掃部。熱烈な吉利支丹である掃部は、禁教令を敷き年々迫害を強めている徳川に対し、再び旗を揚げる機をうかがっていた。落ち延びた命―戦国の荒野に忘れてきた夢を取り返すべく、男たちは再び戦いはじめる。歴史上の様々な伝説を贅沢に織り込んだ、一気読み必至の戦国エンターテインメント!
著者等紹介
岡本さとる[オカモトサトル]
1961年大阪市生まれ。立命館大学卒業後、松竹入社。松竹株式会社90周年記念新作歌舞伎脚本懸賞に『浪華騒擾記』が入選。その後フリーとなり、『水戸黄門』『必殺仕事人』などのテレビ時代劇の脚本を手掛け、現在も数多くの舞台作品にて脚本家・演出家として活躍する。2010年小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yamakujira
4
大坂落城後に、明石全登と真田大助が落ち延びて天草に潜伏、大助が天秀尼と結ばれてなした子が天草四郎となり、死亡を偽装した福島正則まで合流して、島原の乱を指揮する。敵方に水野勝成や立花宗茂を迎えて、戦国の世の終焉を惜しむ同窓会のような掛け合いが楽しい。圧政に耐えかねた農民たちが全登たちの用意半ばで暴発したことで、勝利が望めなくなったという言い訳を用意してはいるけれど、天下の兵を迎えて徳川家に一矢を報いるってにはショボいのが残念。なんだか逃げてばかりの全登、最後までこれじゃあがっかりだな。 (★★☆☆☆)2020/04/23
秋乃みかく
4
★★★★☆ 大坂の役で生き残った真田大助、明石掃部、そして福島正則が、徳川に一泡吹かせんと島原・天草で一揆勢と共に戦うなんとも痛快な物語。天草四郎の出生がなんと…!いや~そうきますか(^^)いやはや胸がスカッとする面白小説でした。2019/09/09
Moeko Matsuda
2
戦国の世を生きたオールスター総出演の痛快かつ壮大なif物語。なかなか面白かった。私はこのあたりの「正史」をあまり詳しく知らないので、知ってる人がどう思うのかは分からないけれど、これが創作の楽しさだよな〜と個人的には大満足。もしあの人が生きていたら…彼らが手を組んでいたら…と想像しながらシュミレーションできるのが、歴史の面白いところだと思っています。どうせ誰かが自分目線で書いたってだけなんだもの。正しさなんてクソクラエだぜ〜!この先も、大海原のずっと先まで、ゴーゴーカモン一行!!2019/07/26
ちょびまま
1
島原の乱をこういう風に読んでみるとまた面白い。夢のまた夢2021/04/22
チャーリー
0
真田大助や福島正則までが生きて島原の乱に参加して、落城後は南方へ旅立つなんていくら何でも・・・と思ったが、そういう物語も面白かった。2023/09/23