内容説明
板橋宿の機織り「雁治屋」。羽振りはいいが、そこで働く娘たちは重労働に苦しんでいた。小夜も辛さに耐えきれず逃亡を図る。追われた小夜は土蔵に隠れるも見つかり、もみ合いの拍子に主人をかんざしで刺殺、隠していた書付けを持って逃げだした。武士の歴史を変えかねない謎を秘めた、その書付けの中身を知る北町奉行所の与力・巨勢は、布引左内を呼び出して、その回収を命じる。一方、やぶれかぶれの小夜は、札差屋の次男を名乗る扇太郎と知り合い、抜き差しならぬ仲となっていくのだが…。好評シリーズ第二弾!
著者等紹介
和久田正明[ワクダマサアキ]
1945年静岡県生まれ。テレビ時代劇の脚本を数多く手がけた後、現在では時代小説の執筆に専念している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
72
布引左内影御用「人でなしの恋」2巻。板橋の機織りの元で重労働働いていた小夜の起こした事件がきっかけで事件は展開、最後に亡くなった小夜は可哀想でしたが・・・主人公も左内そうだがお雀、音松、弥蔵、飄々として面白いですね。2019/07/22
夏月
3
事象だけを見ればそうかもしれないが、彼女を人でなし、と言うのはなんともやりきれなく、切ない。身を守るために主を殺害してしまたた小夜。彼女が持ち逃げした文書を巡って様々な人間の闇が浮かびあがる。謀略の中互いにこの人、と出会い、共に逃げることで、罪の意識や悔いを背負いながらも幸せだったんじゃないかなぁ、小夜は。ただ、突然出てきた人物が暴れだし。彼女の事は、別の話を作った方が良かったのではないか。ちょっと、唐突だし、中途半端な感じを受けた。2020/06/12
Masayoshi Arakawa
2
20200222 110 1冊で完結がよろし。2020/02/22
goodchoice
2
なんかはっきりしないキャラの主人公で、まわりの登場人物も際立った感がない。和久田さんにさしては凡作と思える。2019/06/13