内容説明
ある島で進行する新空港建設の噂。その予定地にスキャンダルの匂いを感じ、取材を始めたジャーナリストの田村幸太郎。取材を続けていくうちに土地買収に絡む資金の出元が、街の権力者、久納一族だという情報を掴んだ田村はこの街にやって来た。島での取材中に知り合った土地買収反対派の中心人物の息子、神谷俊一と再会し、共に行動するようになるが―。虚飾に彩られたリゾートタウンを舞台に、愛と死の狭間で揺れ動く先にある真実とは!?大人気シリーズ第十四弾!!
著者等紹介
北方謙三[キタカタケンゾウ]
1947年、佐賀県唐津市生まれ。中央大学法学部法律学科卒。81年『弔鐘はるかなり』でデビュー。83年『眠りなき夜』で日本冒険小説協会大賞、吉川英治文学新人賞受賞。85年『渇きの街』で日本推理作家協会賞長編部門、91年『破軍の星』で柴田錬三郎賞、06年『水滸伝』全19巻で司馬遼太郎賞、07年『独り群せず』で舟橋聖一文学賞、10年に日本ミステリー文学大賞、11年『楊令伝』全15巻で毎日出版文化賞を受賞。13年紫綬褒章を受章。16年菊池寛賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
38
先の読めない流れに釘付けでした。いつも以上にミステリアスでハードボイルド臭を強く感じます。愛と死の狭間で、男たちは何を見るのでしょう。2022/06/27
白きゅまⅢ
15
『ブラディ・ドール』シリーズ第14巻。今まで姫島の爺さんとして、謎の人物だった久納 義正の人柄が明かされる貴重な作品。物語の後半、瀬名島を訪れてから展開されるシーンは、ハラハラドキドキの連続でした!また、ハードボイルド小説には欠かせない未成年の登場で、「男」として、どう出るのか?と語られる場面が数多くあり、今まで以上に、汗臭さを感じさせる作品となっています♪結末は、今までにない展開で、非常に満足しています!★★★★☆2019/10/16
サン
12
約束の街シリーズ四冊目の新装版。ブラディドールシリーズの第2部でもあります。ジャーナリストの田村は加納に絡んだことを記事にするため街にやってきた。ツッパリの高校生の姫島の爺さんと土地の権利券を巡って追われるはめに。以前、このシリーズ読んだ時は好きになる登場人物はいなかったのだけど、姫島の爺さんがいい。2018/11/23
konoha
9
ずっと読みたかった作家、北方謙三さん。たまたまいただいたので、この作品が初めてになりました。昭和のハードボイルドっぽい独特の雰囲気に慣れるまで時間がかかりました。登場人物はほぼ男性なので、主人公と俊一以外は、途中で混乱しました。他の日本人作家とは一線を画する、海外の翻訳小説のような文体は、ただただクールでかっこいいです。タイトルも素敵。日本の小説は、売れてるけど、センス良くないなぁと感じることもよくあるので、この文体を貫けるのは、新鮮で、さすがだなと思いました。2020/02/17
junko
0
初めて北方謙三氏の本を読んだ。 面白かったので 他の本も読んでみたい。2023/07/29