内容説明
初夏、日本橋は木原店の塩梅屋では、主の季蔵が人気急上昇している「牡丹ずし」の仕込みに余念がない。牡丹とも称される猪の肉を握った酢飯に載せた逸品である。そんなある日、北町奉行の烏谷椋十郎が「牡丹ずし」を食べに店にやってきた。「上方の義賊・疾風小僧翔太」が江戸に現れ、奉行から季蔵にたっての願いがあるという…果たして、庶民の味方の盗賊をお縄にできるのか?!大人気書き下ろし時代小説シリーズ「料理人季蔵捕物控」、熱望の新作。
著者等紹介
和田はつ子[ワダハツコ]
東京都生まれ。日本女子大学大学院卒。出版社勤務の後、テレビドラマ「お入学」の原作『よい子できる子に明日はない』などで注目される。『木乃伊仏』『死神』などミステリー、ホラーの著作が多数あるほか、時代小説、ハーブ関連書などもある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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タイ子
42
このシリーズもいつの間にか35弾目です。と、なるといつものパターンだと読者も飽きてくる。一膳飯屋の料理人季蔵が作る料理の数々、そして裏家業も務める季蔵に時折事件を持ち込んでくる北町奉行の烏谷。今回は貧乏長屋界隈に疾風小僧なる者現る!これがなかなか賢くて、すばしこく町民を味方に捕まえることができない。殺人事件も起こったりで季蔵さんやれ忙しや。ストーリーも進み事件も無事解決、でも疾風小僧はいずこやら…。スッキリ感拭えずと思わせといて「えーっ!」と言わせる作者の上手さ。これだからこのシリーズ止められないのです。2018/05/11
たんぽぽ
22
落とし所がないまま惰性で読んでいるシリーズ。 知りたいのは瑠璃の行くすえだけ。 牡丹ずしとは猪肉の石窯ローストを握ったすし…美味しそうだけど、お江戸の話としては無理があるなぁ。 疾風小僧翔太にも苦し紛れ感満載。2018/06/20
小梅さん。
14
牡丹ずし、おいしそうだ。 しかし、疾風小僧、恐ろしいやつ。今後、どんなふうにかかわってくるのか、すごく気になる。 今回は、珍しくお奉行様もピンチで冷や冷や。 季蔵と瑠璃には、あれは進展があったということになるのか? おき玖夫婦も順当に時を重ねてきずなが深まるかな。 いずれ、三吉にもいいことがありますように。今回はけっこうしごかれたしね。2018/04/27
ひさか
11
2018年4月ハルキ文庫刊。書き下ろし。謎の義賊:疾風小僧翔太が登場。逸品の牡丹ずしと怪盗の無理やりな取り合わせが楽しい。予定調和などいっさい無い和田さんの描く、怪盗は、謎のかたまり。更なる謎は、次巻に持越しかな。2018/08/05
じゅり子
11
久しぶりに季藏さんシリーズに満足した巻。あぁよかったという読後感。それでつい前に戻って何巻か再読したんだけど、三吉ちゃんの成長ぶりに今更ながら母の、いや婆の眼はうるっときてしまった。しかし読書というものはいいものだ。いつでもその世界に戻りたい時に戻っていけるんだから。2018/05/16
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