内容説明
真心影流峡道場の師範代・神森新吾は、三十路を迎え、将来を真剣に考えるゆえの壁にぶち当たっていた。ある日、道場に向かう道すがら武家奉公人・新平が浪人三人組に絡まれているところに遭遇した新吾は、浪人達に師・竜蔵譲りの啖呵を切って仲裁した。これをきっかけに新吾と新平は急速に親しくなる。そんな折、竜蔵の弟子が新平の住まいの近所で流れる不思議な噂を耳にして…。愛弟子のさらなる剣技と人生の熟成を願う師範の、想いやり溢れる目の配り方とは?大人気爽快剣豪小説。
著者等紹介
岡本さとる[オカモトサトル]
1961年大阪市生まれ。立命館大学卒業後、松竹入社。松竹株式会社90周年記念新作歌舞伎脚本懸賞に『浪華騒擾記』が入選。その後フリーとなり、『水戸黄門』『必殺仕事人』などのテレビ時代劇の脚本を手掛け、現在も数多くの舞台作品にて脚本家・演出家として活躍する。2010年小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
58
新・剣客太平記「黄昏」6巻。神森新吾さん一皮剥けて一步峡竜蔵に近づいたかなますます楽しみなシリーズです。2017/05/22
ドナルド@灯れ松明の火
17
猫さんとのコンビも面白かったが、剃髪して坊主に化けるとは。お薦め2020/08/19
ニッキー
13
剣客太平記シリーズの17冊目になります。 新吾も30歳になり、竜蔵も40歳。時の経つのは早く、弟子が同じ悩みを持つ歳になっていた。 老いて分かる事があると、作者は本巻の中で語っている。 武士は死に場所を探すもので、悲しい。2019/02/06
Totchang
10
青竹の生い茂る中にいる坊主の表紙絵。これは誰なのだろうか。第一話では師範代の神森新吾、第二話では泣く子も黙る御用聞きの鉄五郎、第三話は臆病者の浪人女川菊之助、そして第四話は五十嵐左内、猫田犬之介らの元仕事仲間?かもしれない権兵衛が活躍します。それぞれの苦衷を峻竜蔵が解き放つことができるのか。2018/10/24
chacha
8
新シリーズ6 峡道場の師範代・神森新吾も30歳になったのね。新平と三春 何かあると思ったけどなるほど、愛弟子のために竜蔵がね。丸形十手もなかなか良かった。安寧の地 剣を志す者に、安寧の地などないなんて悲しすぎる。猫さんと竜さんコンビは楽しい。2021/11/11