内容説明
こんな私に親切にしてくれてありがとう――四十八歳になったキョウコは、まだ「れんげ荘」に住んでいた。相変わらず貯金生活者で、月々十万円の生活費で暮らしている。普段は散歩に読書に刺繍、そして時々住人のクマガイさんらとおしゃべり――そんな中、「れんげ荘」にスタイル抜群の若い女性がリヤカーを引いてやってきた!悩みも色々あるけれど、おだやかに流れる時を愛おしみながら、ささやかな幸せを大切に生きる、ロングセラー「れんげ荘」待望の第二弾。
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
159
『れんげ荘』シリーズ第2弾で、'無職'の「キョウコ」の暮らしっぷりもだいぶ落ち着いてきたようです。今作は改めて'無職'でいるコトに対して、様々な観点から綴られており、色々と考えさせられる内容でした。日々をとにかくがむしゃらに一生懸命生きてきた方が、すっと肩の力を緩めて、ホッとひと息するコトがどれだけ大切なコトなのか、やれるようでなかなかやれてないかもしれませんね。何かと自分を追い込んでしまう性格の方にはぜひ本書を手にとっていただいて、こんな生き方もアリだなと考えてほしいです。人生、なんとかなりますよね。2019/10/12
masa@レビューお休み中
134
待ちに待った『れんげ荘』のつづきです。48歳で広告代理店を早期退職した主人公キョウコのその後が描かれています。仕事を辞めて、実家を飛びだして、行き着いた先は、れんげ荘という古くて安いアパート。月10万円で貯金を切り崩しながら生活するキョウコに、今回は大地震がやってきます。恐怖と不安の中で、不動産屋さんが駆けつけてくれたり、アパートの住人と助け合ったりと、強くたくましく生きていく主人公たちの生き様が描かれています。働かないことはもちろん、生きることとはなにかを考えさせられる物語です。2015/10/23
ゴンゾウ@新潮部
108
れんげ荘の生活がすっかり板について来たキョウコさん。れんげ荘の時間はゆっくりと進んでいく。お金がなくてもストレスのない生活。人間らしい生活とは何かを考えさせられます。2017/08/29
涼
83
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/07/post-c145a4.html そろそろ老後のことも考えなければと、チラッと思うキョウコです。2023/07/10
ゆのん
82
「れんげ荘」の続編。相変わらず月10万円で生活しているキョウコ。新たにワケありさんも入居してきて・・。キョウコの年齢的な事もあるのだろうけど笑えない部分もあり、「それ、あるある!」と妙に共感してしまう事ありで面白い半分、引き攣り笑い半分だった。「れんげ荘」シリーズ3冊目も出てるのだけど単行本らしいので文庫落ちを待ちたいなぁ。2017/09/23