内容説明
こんな私に親切にしてくれてありがとう――四十八歳になったキョウコは、まだ「れんげ荘」に住んでいた。相変わらず貯金生活者で、月々十万円の生活費で暮らしている。普段は散歩に読書に刺繍、そして時々住人のクマガイさんらとおしゃべり――そんな中、「れんげ荘」にスタイル抜群の若い女性がリヤカーを引いてやってきた!悩みも色々あるけれど、おだやかに流れる時を愛おしみながら、ささやかな幸せを大切に生きる、ロングセラー「れんげ荘」待望の第二弾。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さてさて
221
『ここに住みはじめた当初は、世の中から置き去りにされているような気持ちにもなった』。そんな思いの先に三年の月日を『れんげ荘』で送ってきた主人公のキョウコ。この作品には前作からパワーアップした『れんげ荘』で『貯金生活者』としての日々を送るキョウコの物語が描かれていました。続編というより前作のその先のページを読んでいるようなこの作品。新たな住人・サガミチユキの登場がキョウコに前向きな変化をつけるこの作品。前作に引き続きどこまでもほっこりした物語の継続に、どこかファンタジーを読んでいる気もしてしまう作品でした。2025/06/22
おしゃべりメガネ
160
『れんげ荘』シリーズ第2弾で、'無職'の「キョウコ」の暮らしっぷりもだいぶ落ち着いてきたようです。今作は改めて'無職'でいるコトに対して、様々な観点から綴られており、色々と考えさせられる内容でした。日々をとにかくがむしゃらに一生懸命生きてきた方が、すっと肩の力を緩めて、ホッとひと息するコトがどれだけ大切なコトなのか、やれるようでなかなかやれてないかもしれませんね。何かと自分を追い込んでしまう性格の方にはぜひ本書を手にとっていただいて、こんな生き方もアリだなと考えてほしいです。人生、なんとかなりますよね。2019/10/12
masa@レビューお休み中
135
待ちに待った『れんげ荘』のつづきです。48歳で広告代理店を早期退職した主人公キョウコのその後が描かれています。仕事を辞めて、実家を飛びだして、行き着いた先は、れんげ荘という古くて安いアパート。月10万円で貯金を切り崩しながら生活するキョウコに、今回は大地震がやってきます。恐怖と不安の中で、不動産屋さんが駆けつけてくれたり、アパートの住人と助け合ったりと、強くたくましく生きていく主人公たちの生き様が描かれています。働かないことはもちろん、生きることとはなにかを考えさせられる物語です。2015/10/23
ゴンゾウ@新潮部
110
れんげ荘の生活がすっかり板について来たキョウコさん。れんげ荘の時間はゆっくりと進んでいく。お金がなくてもストレスのない生活。人間らしい生活とは何かを考えさせられます。2017/08/29
涼
86
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/07/post-c145a4.html そろそろ老後のことも考えなければと、チラッと思うキョウコです。2023/07/10