内容説明
梅吉の元に下っ引き志願の若者・新蔵がやって来た。父親の死に疑念を抱き、真実を明らかにしたいと語る熱意に卯一郎は打たれ、梅吉に雇ってみることを勧める。しかしその死には、今様の幡随院を標榜し、勢力を伸ばしている侠客・矢田五郎が関わっていた(「下っ引志願」)。臨時廻り同心・峰岸悦三郎の杜撰な探索を、卯一郎が暴いたことで、二人の対立は深まる。筆頭同心の菊島は峰岸を解任しようと、卯一郎に内偵を命じる。やがて矢田と繋がる峰岸の悪行が明らかになり、菊島は立ち上がるのだが…(「漆黒の企み」)。筆頭同心を目前にした卯一郎と矢田との戦いが予感される、いよいよ佳境の大人気シリーズ第九弾。
著者等紹介
早見俊[ハヤミシュン]
1961年、岐阜県岐阜市に生まれる。法政大学経営学部卒業。会社員を経て作家活動に入る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
109
八丁堀夫婦ごよみ「春の仇敵」9巻。新登場下っ引志願の新蔵さん、元気で真っ直ぐで良いですね、奉行所内のゴタゴタで卯一郎も大変大変の巻でしたがスッキリしない事件解決大物対決は次巻に。2015/10/03
ダイアナ
2
シリーズ終了まであと一巻。臨時廻り同心の峰岸との対立、侠客矢田五郎との関わり。全体として重く一筋縄ではいかない雰囲気の一冊。あんなに目指していた筆頭同心にも、明るく晴れやかな解決と共にはなれず、様々な葛藤や思いの上で拝命するこに。そんな中、操の「筆頭同心になられたからといって、柳川卯一郎でなくなるわけではございません」の言葉が唯一の救い。シリーズ九巻を通して、少しずつ八丁堀同心の妻になっていった操だからこその言葉。最終巻、どんな結末をむかえるか楽しみ。2018/06/30
こうよし
0
新たな下っ引きさんが、なかなかおもしろい予感。卯一郎を見る徳次郎が、お父さんのほんとの素晴らしさに気付くといいなあ2016/11/30
goodchoice
0
ちょっともどかしい展開だったが無事解決してめでたし、めでたしといったところかな。でも「柳に風」殿が筆頭同心になるのは安易じゃないかなぁー。物語の進行上も必要かな。いずれにせよ次巻を読んでからですね。2014/04/21
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