内容説明
日本橋は木原店の一膳飯屋・塩梅屋。主の季蔵が、今年の師走昼餉を何にするか思索中のところへ、元噺家で廻船問屋長崎屋の主・五平が立ち寄った。お内儀のおちずが、昼間からこっそり酒を呑んでいるという。心配した季蔵は話を聞くことに―。彼女の隠された秘密とは!?葱たまどん、河豚尽くし、雪菜のふすべ漬け、鳥鍋、柚の香餅…季蔵は絶品の料理で人々に幸せを届ける一方で、江戸の闇の巨悪に立ち向かう!!大ベストセラー書き下ろしシリーズ二十二弾。
著者等紹介
和田はつ子[ワダハツコ]
東京都生まれ。日本女子大学大学院卒。出版社勤務の後、テレビドラマ「お入学」の原作『よい子できる子に明日はない』、『ママに捧げる殺人』などで注目される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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万葉語り
41
シリーズ22作目。冬どんぶり、河豚毒食い 漬物長者、ゆず女房の4編。白紙掛や下卑証文など江戸時代の悪習を盾に人の命をもてあそぶ悪人を成敗するためにも季蔵には頑張ってほしいと思う。でも、武藤さんは同志のように信頼していたのに、こんなことになるとは、哀しかった。今年はこれで読み納めかな? 2016-2682016/12/31
myunclek
37
料理侍を読んだばかりでこの結末。胸が痛みました。「白紙掛」何と酷いお役目があったものです。許せない悪党と逃れられない運命に、もがきながら生きるもののささやかな幸せな生活さえも許されない不合理に涙が滲む。瑠璃の登場が無く、少し不満も^o^2015/08/01
えみりん☆
21
シリーズも22弾目。季節と合って柚の良い香りがしてきそうです。久しぶりに河豚料理も食べたくなりました。世の中悪い奴は上には上がいるものの、武藤さんも悲しすぎる身の上だったのですね。今夜は鳥鍋にでもしようかと思います。2014/11/23
ジュール リブレ
21
ふゆのさむいひに、ゆずのほのかなかおりとかもしだすりょうりのあたたかさにほだされる。まわりのけしきが、ちなまぐさいのがざんねんだけれど。2014/02/06
はつばあば
19
22冊目ともなればちょっとマンネリ化してるだろうし、もうそろそろ御終いにしようかな・・・と思いながら読み始めた。武藤さん退場でまた違った展開になるかな。又次回に期待してしまう愚かな自分がいる2014/06/21