内容説明
北町奉行所定廻り同心・井原伊十郎は、縁談相手の百合と、音曲の師匠おふじの二人の美女の事で深い懊悩を抱えていた。江戸の町を賑わす盗人『ほたる火』の正体が、実はこの二人ではないかと疑われたのだ。一方、乾物問屋『大徳屋』に泥棒が入り、下男が刺殺された。賊は女だったという証言から、『ほたる火』の仕業ではないかと疑惑が生まれた。伊十郎は、『ほたる火』が人を殺めるはずがないとその探索に乗り出すことに…。一向に進まぬ縁談を前に、同心・井原伊十郎の真価が試される!!佐平次親分も久しぶりに登場する、大好評シリーズ第五弾。
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1947年、東京生まれ。83年『原島弁護士の処置』でオール讀物推理小説新人賞を受賞。『絆』で日本推理作家協会賞、『土俵を走る殺意』で吉川英治文学新人賞を受賞。社会派推理小説や時代小説で活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
36
独り身同心「戸惑い」5巻。かいを追うごとに北町奉行定廻り同心なの?と疑いたくなるチョット情けねえな~、「ほたる火」事件を引っ張りすぎ、おふじに探索の情報話し過ぎかもバシッと決めて欲しいな~。2014/02/26
nyanlay
5
盗人「ほたる火」に惑わされて、伊十郎が情けないかな。今回は伊十郎のひらめきもそれなりだったけど、辰三や佐平次などの岡っ引きたちが活躍してくれましたね。相変わらず登場人物のおなご達はみんな怪しい。2017/06/24
goodchoice
3
なんか伊十郎が女々しくなり、読んでいてがっかりする。百合殿ともおふじともあいまいなままだし。「ほたる火」を追いかけているって、実質は何もしていないじゃない。この物語は三人佐平次の続編だったはずなのに、全然すっきりしてなくて、筆者の力量を疑ってしまう。大好きな作家だけに、もっときちんと書いて欲しい。2013/12/16
めにい
2
佐平次登場!しかし、今佐平次シリーズも並行して読んでいるので、ここで結末が見えてしまったのは残念だ(笑)。2014/07/03
sai
2
「ほたる火」の仕業と思われる事件が3件も起こり、南町奉行の進退問題にまで発展。井原伊十郎は偽物だと信じて疑わないが…。いやはや、「ほたる火」の目星がつかないまま5作目。盗人が主役じゃあるまいし、いつまでこのネタでひっぱるの? 今回は佐平次親分が助っ人で登場がサプライズだったけど、百合との縁談もあやふやになってきているし…なんだかなぁ~って感じ(+_+)2013/11/27