内容説明
明秀たちの率いる東日流軍は、遼東に東日流府をうち立てた。だが、契丹の動きが気になった明秀は、須哩奴夷靺鞨を助けに向かうのだった。そんな中、罪のない良民を多数殺害し出奔した建部清瀬麻呂が、安東勇魚を訪ねて帰ってきた。馬朝義の忠告に逆らい、勇魚は罪を償うと言う清瀬麻呂を受け入れるのだが…。壮大なスケールで描く大長篇伝奇ロマンシリーズ、大四弾。
著者等紹介
平谷美樹[ヒラヤヨシキ]
1960年岩手県生まれ。大阪芸術大学卒業後、岩手県内の美術教師となる。2000年6月、『エンデュミオンエンデュミオン』(ハルキ・ノベルス刊)で作家デビュー。同年、長篇SF『エリ・エリ』で第1回小松左京賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kagetrasama-aoi(葵・橘)
36
「風の王国」第四巻。「東日流府の台頭」900年代の前半、日本列島は大和朝廷により統一されていたわけでなく、東北地方は東日流(つがる)国が存在。東日流王安東高星が平安京の内裏に忍び込み、醍醐帝と会って語る場面が素晴らしい!そして倭の五王の解釈、小説ながら説得力があり納得。国と国との戦い、興亡を描いた話だから、恋愛要素希薄なのはわかるけど、少しはあってもいいんじゃないかな?芳蘭は重要女性キャラだけど、まさかの敵方(契丹)の皇太子耶律突欲と?気になる場面で終わって、続き気になって堪らない。2021/12/13
みっちゃんondrums
4
倭の五王についての見解がおもしろい。作者の創作だろうか? 支持したい仮説だ。そして、それぞれの人物のこれからと恋の行方が気になる。特に耶律突欲が魅力的に思えてきて、この巻の終わりにしびれた。それにしても物語はどのように終結するんだろう?2013/03/02
のりべぇ
3
珍しく時が流れていた。5年か。 これくらい時間が経ってから主人公が変われば納得できたのだが(前巻)。 倭の五王、讃、珍、済、興、武は宋が東日流と大和をごっちゃにした結果、東日流人を倭国の使者となってしまった。 その際与えられたのが「安東将軍倭国王」-から東日流王は安東を名乗る。 で、大和はその名を欲しがったー いかにもありそうな話だと思ったり。 霊になった橘はどこへ行く…2017/05/16
kan
1
渤海はなかなか滅びない。壮大ロマンは時間がかかる。2015/05/05
そらパパ
0
気になる終わり方をする~2013/09/11