内容説明
生姜市で賑わう秋の芝神明。町で美人と評判の川津屋と伊勢屋の娘が、破落戸に絡まれていた。そこを偶然通りがかった竜蔵の弟子・神森新吾に助けられた娘たちは、揃って一目惚れし、恋煩いで寝込んでしまう。もともと犬猿の仲である両家の母は、いち早く娘と新吾を会わせようと、お才の元へ飛び込んできた。新吾訪問の順番で、張り合う母親たち。そして、親同志の確執をよそに、互いを思いやる娘たち。そんな中、伊勢屋の娘が川津屋に迫りつつある危機を心配していることを知った新吾は、竜蔵と共にその真相を探るため奔走する―(「第二話・恋わずらい」より)。驚くべき新事実も発覚の、書き下ろしシリーズ第四弾。
著者等紹介
岡本さとる[オカモトサトル]
1961年大阪市生まれ。立命館大学卒業後、松竹入社。松竹株式会社90周年記念新作歌舞伎脚本懸賞に『浪華騒擾記』が入選。その後フリーとなり、『水戸黄門』『必殺仕事人』『剣客商売』などのテレビ時代劇の脚本を手掛け、現在も数多くの舞台作品にて脚本家・演出家として活躍する。2010年小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
42
面白かったです。痛快さと人情味にハマります。2021/03/13
雅
28
笑って泣いて気持ちよくなれる小説。登場人物の個性がハッキリしてるから感情移入しやすい2019/04/27
とし
27
剣客太平記第4巻4話からなるが全て物語が繋がって少しずつではあるが主人公竜蔵が成長していく、もちろん仲間も増えていく過程が面白く楽しい。竜蔵、新吾には妻となる人が現れるのか?肩を張らずに読めるシリーズかな。2013/10/02
ニッキー
16
初めて友となった男が死んだ。 今回は、ハッピーエンドにならなかった。 弟子の恋話も出るようになった。 弟子と友達であり兄弟子でもある二人の何方かを失う事もなかった。 綾かお才のどちかと恋路になりそうでならない。 亡くなった友の妹とも何もなく、竜蔵は30歳になった。2018/12/03
ドナルド@灯れ松明の火
15
「真剣勝負」「別れの雪」ともに敵討ちもしくは過去の遺恨を果たす話であった。いずれもやるせなさが残るものであった。 お薦め2020/06/28