内容説明
苦難を経て家族のまとまりを築いた柳川家の正月は、幸せに満ちていた。ある日、美佐と徳太郎が通う手習い所で、学友の新之助による文鎮の窃盗事件が起きる。父の山野道薫はかつて藩医だったが、今は多忙な町医者だ。山野を出所とする阿片が出回っているという噂から、卯一郎は探索を命じられるのだが…(「初夢見立て」)。春真っ盛りの花見の折、黒蛇の春太郎一味の潜伏場所を掴んだ南町奉行所では、大捕物の準備が進む。だが一味と通じた同心の罠により、卯一郎の目前で美佐が人質に取られてしまう(「盗人花見」)。家族の絆と季節の風情が心に染みる傑作シリーズ第三弾(全四話収録)。
著者等紹介
早見俊[ハヤミシュン]
1961年、岐阜県岐阜市に生まれる。法政大学経営学部卒業。会社員を経て作家活動に入る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
111
八丁堀夫婦ごよみ「盗人花見」3巻。後妻の操と先妻の美佐と徳太郎、それに夫卯一郎さんほのぼのとした家族できつつありで微笑ましかった。2015/09/09
むつこ
13
シリーズ第3弾。後妻に入った操もこの巻で初めてのお正月を過ごし、およそ1年が経ち子供たちとのぎこちなさがなくなってきた。江戸っ子のおきゃんな娘が同心の後妻として少しずつ母親として落ち着いて行く姿に静かに応援したくなります。2014/09/08
玲@灯れ松明の火
9
第二弾が借りられていたので、第三弾から。段々と柳川家にも慣れて、母親としても板についていきた操。11歳のしっかり者の美佐ちゃんがおませさんになってきてとてもかわいい。家族仲も良好で良かった。2013/11/21
あかんべ
8
後妻に入って1年たちひどかった料理の腕もあがり、無鉄砲だった事件捜索も落ち着きをみせ、妻らしくなった。「土佐衛門の恋」の様に操がかかわらない事件だと物足りない。2015/03/21
トロピカ
2
のんび~りと話が進む。同心の旦那の仕事に一々首を突っ込む嫁。主婦の悩みをだらだら読ませられるのもちょっと…。こっちは捕物帖をハラハラわくわくしながらさくさく読みたいだけなんだけどな。このシリーズはもう読まなくていいかな。2021/01/22
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- 和書
- のりものへんしーん