内容説明
だれもが知っている世界の童話。だが、その原典のみに描かれた真実の話をご存知だろうか。そこで本書は、初版グリム童話の中から『白雪姫』『赤ずきん』など、後の世に子供向けにあらためられた作品や、寓意に満ちた暗示的な物語の七作品と残酷な結末をともなう原典版『ピノキオ』の合計八作品を収録。暗号解読の第一人者である著者が、童話に秘められた真実を各作品ごとに紐解く。全編書き下ろし。
著者等紹介
中見利男[ナカミトシオ]
1959年、岡山県生まれ。作家、ジャーナリスト。該博な知識と徹底した取材力、そして斬新な視点を駆使し、ドキュメンタリー、評論、解説書など数多く手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キムチ27
24
暇つぶしにいい類。トリビアと言えないし、桐生コンビのシリーズの方が好みだった。2012/04/20
myunclek
21
日本の昔話も相当に残酷な仕返しがあったりしますが、どうやら西洋の童話には負けそうですね。復讐が凄惨だし、人肉を喰らうことがグロテスクにも当然の如く登場する。解説があるものの全く納得できなかった。2014/10/10
わむう
15
ピノッキオの原典を全く知らなかった。悲惨な結末に当時の子どもたちが衝撃を受けて殺されてしまったピノッキオを蘇らせて作者のカルロ・コッローディは続編を書いたそうです。2016/12/31
おくしょー
4
初読み作家さん。童話が本当は怖い…というのはよく聞くけど、ネクロフィリアにカニバリズム、何でもござれだった😇白雪姫の不死身っぷりには驚いたけど😇ヘンゼルとグレーテル、ねずの木がゾワリ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル 辛口レビュー多めですが私はサクサク読めて面白かったです。2020/04/06
あんだり
4
シンデレラ、白雪姫、ヘンゼルとグレーテル、ピノキオ等、有名な童話の原典が紹介された作品集。各話ごとに作品が作られた時代背景、物語の変遷などの解説が入り、理解を深めるのに役に立つ。それだけなら良いが、作品に隠された暗号や、原作者が伝えたかった教訓などは推測に過ぎず蛇足。原典そのままでは物語として読みづらいため、作者が表現を変えたり、物語の結末まで変えている部分がある。これでは原典を知るという趣旨から外れて、この本を読んでいる意味がない。いっそ面白おかしくアレンジしてくれればいいのだが、残念なので☆22017/02/05