内容説明
南町奉行所の定廻り同心・野火陣内は、女房娘に去られ、猫と暮らす日々を送っていた。ある日、深川の料亭・望月楼で、請負師である百足屋の息子が何者かに斬殺される事件が起きた。百足屋は、お上の仕事も請け負う大店であり、その息子の絹次郎は、女好きの道楽息子だった。探索に乗り出した陣内は、人柄の良かった息子よりも、父親である竺右衛門の阿漕な商売に眼を付ける。息子は父親への恨みから殺されたのか?第二の殺しが実行されるなか、陣内はある驚愕の事実を突き止めるが…。傑作書き下ろし時代長篇。
著者等紹介
和久田正明[ワクダマサアキ]
1945年、静岡生まれ。テレビ時代劇の脚本を数多く手がけ、現在は時代小説に専念している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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カバン
3
同心の仕事が辛くて、妻と娘に暴力をふるってしまう主人公。だけど正義感と頼りがいは人一倍あります。ヒーローよりヒールといった感じの主人公ですが、物語が面白く今後が楽しみです。2014/08/30
史
2
復讐が復讐を生み、罪なき弱者が虐げられ死んでいく。江戸時代後期の、どこか必殺シリーズっぽい空気感がある作品(助けられない人が多いこと多いこと)。このシビアな世界観は苦手なタイプの作風だけれども、こういうビターであり悪を纏いながらも我道を貫く主人公は好きですねえ。2022/03/04
藤よい
2
和久田さんの死なない男シリーズ。 悪者をガツンとやつける姿は頼もしいですが、DVで妻子が去ったようなので、人柄は好きになれません。でもサクサク読める作品なので、引き続き 読みます!2019/10/04
天笑院たか姫
1
南町定廻り同心・野火陣内は女房娘に去られ、猫と暮らしていた。ある日、深川の料亭で請負師・百足屋の息子が何者かに斬殺される事件が起きる。探索が進む中、息子よりも父親の阿漕な商売のやり方や裏で役人と結びついている事実を突き止めるが事件の背景にひとりの哀しい女の過去が・・・陣内格好イイ!2017/05/13
kan
1
同心野火陣内シリーズ、読み始めてしまった。文庫書き下ろし時代小説は中毒にはまる。これは読書とは言えない。2016/02/11
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