内容説明
蘭方医の望月宗庵は、雷雨の中、愛宕権現の石段下で倒れている男を見つけた。診療所での介抱により男は意識が戻ったものの、記憶を失っていた。北町奉行所の小者を務める要蔵は、その男が行方不明になった同心・阿久津金吾と瓜二つであったことから、自宅へと連れてゆくが、金吾の母、佐代は男が金吾でないことを一目で見抜く。自分の正体を知るため、そして消えた金吾を探すため、男は金吾が手がけていた事件を、「偽者同心」として引き継ぐのだった―。気鋭が書き下ろす、まったく新しい傑作時代長篇、ここに登場。
著者等紹介
早見俊[ハヤミシュン]
1961年4月、岐阜県岐阜市に生まれる。神奈川県横浜市在住。現在、時代小説を意欲的に執筆中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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