内容説明
両国広小路に兜割の大道芸人が出ていた。一朱で試し割りをさせて、兜を割ったものには五両の賞金をだすのだという。だが実はその大道芸人は古沢源一郎という浪人で、妖刀・紅竜を探しに江戸に出てきたのだ。一方、江戸では辻斬りが出没していた。手練れの武士が刀ごと身体を真っ二つに裂かれる凄まじさだった。佐平次たちは古沢源一郎の行動に不審を抱き探索に乗り出すのだが、そのさなか、ある賭場で二千両奪われるという事件に遭遇する。辻斬りの正体、そして妖刀・紅竜に秘められた謎とは果たして何なのか…?大好評シリーズ第十一弾。
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1947年、東京生まれ。83年『原島弁護士の処置』でオール讀物推理小説新人賞を受賞。『絆』で日本推理作家協会賞、『土俵を走る殺意』で吉川英治文学新人賞を受賞。社会派推理小説や時代小説で活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Hironobu
5
伊原の旦那は相変わらず。手にした者はその魅力に取り憑かれ、人を斬りたくなる妖刀、紅竜をめぐる物語。同時に盗人の闘犬一味を追う。しかし平助は強い。藩から指南役を約束された剣豪に引けを取らない。2017/05/26
犀門
1
#155★★★★☆訳あって9巻と10巻を飛ばして11巻へ。女と懇ろになってばかりの働かない井原の旦那をよそに、佐平次親分が盗賊と魔剣相手に江戸の町を走る。2013/10/28
すぴか
1
シリーズ第十一弾は持った者に辻斬りをさせる妖刀の話でした。お鶴がレギュラー入りしてこれからどうなるのか読めないところです。三太はどんどん成長するんだろうな。(初版:2008.9.18)2012/05/17
ササ
0
新たにお鶴が仲間に。小染との間に何があったのか?段々とお鶴が可愛く見えてくる。魔剣によって狂ってしまう者か…。2021/08/21