内容説明
行方が知れなかった凶賊・野火止の弥三郎一味の手掛かりを得、北町奉行所の臨時廻り同心・鷲津軍兵衛は調べに乗り出した。刻を同じくして、大名家の納戸方と居酒屋の小女の惨殺死体が相次いで発見され、殺しの手口から同一犯の仕業と思われた。誰が何のために、ふたりを手に掛けたのか。軍兵衛とともに、臨時廻り同心・加曾利孫四郎、岡っ引・小綱町の千吉らの、地を這うような捜査が始まった。息詰まる追跡と迫真の殺陣。書き下ろしで贈る大好評シリーズ第四弾。
著者等紹介
長谷川卓［ハセガワタク］
１９４９年、神奈川県小田原市生まれ。現在、静岡市在住。７３年、早稲田大学大学院文学研究科演劇専攻修士課程修了。８０年、「昼と夜」で群像新人文学賞を受賞。８１年、「百舌が啼いてから」で芥川賞候補となる。２０００年、『血路―南稜七ツ家秘録』で第２回角川春樹小説賞を受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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ベルるるる
18
主人公の鷲津軍兵衛とおなじくらい活躍する同心、小宮山とか加曾利がいて、それぞれの下に岡っ引きとか下っ引きがいる。その関係をメモした紙を横にして読んだ。そうしないとこんがらがってしまって・・・。他にも宮脇とかいい味出してるし、本当にこのシリーズは面白いわ～。2015/10/26
文句有蔵
13
スッゴくよかった！巻を重ねるごとに池波正太郎センセイもどきが佐藤雅美センセイまがいになっていたが、今回漸く長谷川卓大先生の登場だ。これこそが「戻り舟」で見た筆致、私が愛した語り口である。随所におかしみがちりばめられて、クスリクスクスと笑わせてくれつつの本格捕物帖。センセイッ「長谷川卓」の完成でございやすねッ(≧▽≦)……物語では私の贔屓の宮脇がまたも違う魅力を出している。「申し訳ありません」にはシビれた。島村のキャラも一層立ってきた。軍兵衛とのやり取りはもはや掛け合い漫才だ。続きが非常に楽しみ☆2015/04/25
だいしょう@SR推進委員会
7
あ～、また読んじまった…。だって、おもしろいんだもん♪2016/04/20
ひかつば＠呑ん読会堪能中
7
シリーズ第４弾。今回は軍兵衛と同じ臨時廻りの同心加曾利が鉤縄での見事な捕縛術を見せてくれ、息子竹之介や手先たちがふとしたことで言葉を交わした人たちが結末に繋がっていく展開はお見事。ますます楽しみなシリーズとなった。2013/03/09
だいしょう@SR推進委員会
6
登場人物のキャラといい、話といい、最高に面白い時代小説。読んでいると、自分も江戸の町を一緒に歩いているような気にさせられます。長谷川卓、さすがです。もうひとつの「戻り船」のシリーズも傑作ですが、こちらはもっと硬派。ちなみにこれで４回めくらいの再読です。2011/05/29
