内容説明
東京・渋谷で銀行員が少年数人に襲われ、金を奪われる事件が起きた。新設されて間もない神南署の安積警部補たちは、男の訴えにより捜査を開始した。だが、数日後、銀行員は告訴を取り下げてしまう。一体何があったのか?そして今度は複数の少年が何者かに襲われる事件が…。二つの事件を不審に感じた刑事たちが、巧妙に仕組まれた犯罪に立ち向う!ベイエリア分署シリーズの続編、待望の文庫化。
著者等紹介
今野敏[コンノビン]
1955年北海道生まれ。上智大学在学中の78年に『怪物が街にやってくる』で問題小説新人賞を受賞。卒業後、レコード会社を経て執筆に専念。2006年、『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
アッシュ姉
75
楽しみは取っておきたいので、ゆっくり追いかけようと思っていた安積班シリーズですが、手元にあるとすぐに読みたい衝動に駆られて早くも五冊目。なんでしょう、この魅力は。難解な事件が起こるわけでもなく、派手な演出もないけど、読んでいてホッとする警察小説です。今回も安定の面白さ。手元にある次作をもう手に取りたくてウズウズしています。我慢我慢。2016/12/09
KAZOO
70
やっと安積班が主人公の話が戻ってきたように感じました。神南署というところで課長だけが変わって他のメンバーは変わらないということで、安心して読みました。銀行の不良債権と暴力団の話ですが、若干短絡的な感じでしかも銀行員のあり方が現実よりも遊離している気がしました。まあ面白いことは面白いのですが。2015/03/30
Tsuyoshi
63
神南署安積班による長編。オヤジ狩りにあった男にもちかけられた復讐劇には別の魂胆があり、事件が拡大していく展開だった。人間生きている中でどこに落とし穴があるか分からないもんだ。2018/11/01
papako
59
安積シリーズ再読。神南署に移ってきた!最初のあたりの記憶があやふやでしたが、オヤジ狩りあたりで思い出した。少しづつの行き違いが大きな事件へと発展して、取り返しのつかない結末へ。コンパクトですが、なかなか読み応えありです。しかし、湾岸から神南に移動して、安積の潮の香りのくだりと、公機の速水のスープラ隊が読めないのは残念。早起きは一冊の得。朝の40分で読めました。2016/08/26
どんちん
59
解説を読んで納得。作風(安曇の心の叫び!w)がシリーズ初期に似ているとおもったが、そういうわけか。感じ的にはイコンくらいの方が好みだ。村雨に対する感情的な描写が随分と減ったせいか、 今回はギリギリセーフかなw それにしてもオープニングの事件がそのまま本編の中心的な事件だったり速水の登場での会話はエンディングでも通じるような内容だったりと他とはちょっと違った趣向で楽しめた。そろそろ安曇夫婦にも動きが欲しいところだ。2014/09/01