内容説明
“しゃりしゃりしゃり…。女は手首を囓っていた。胸元まで赤い血で濡れていた”“ふっふっふっ…女は赤ん坊の身を床に擦りつける”―十年以上、怪異、狂異を蒐集している著者の元に、次々と“ほんとにあった”怖い話が集まってくる。「もう止めて~」と読者が絶叫した「popteen」連載の怪談十九本と、本書のために書き下ろされたとっておきの十七本を収録した文庫オリジナル。あなたはラストまで読み通せますか。
目次
映画館
ドライブ
人形
おすそわけ
Wデート
ラブホ
自主トレ
洗面台
バス
けだもの〔ほか〕
著者等紹介
平山夢明[ヒラヤマユメアキ]
神奈川県生まれ。「週刊プレイボーイ」、「宝島」等で映画・ビデオ批評をしながら作家活動に入る
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
161
恐怖のツボを熟知した達人・平山夢明さんが若い女性読者向けに書かれたえげつない怖さの怪談実話集ですね。通して読むと最初はラブラブだったカップルが怪異に遭遇した結果気まずくなって最後に別れるパターンが多い事に気づきましたね。『峠の出来事』高校三年の時の彼が狙いの会社を2つ程落ちてイライラしていたのか土曜の深夜にドライブに誘われ応じたが山を登る車が急に飛び出した男を轢いてしまう。彼は男を積んで再び走り出すが続いて若い女をはねてしまう。女はまだ生きていて彼は何とか救急病院に運ぶが、警備員が何故か「まただ」と呟く。2020/09/10
みや
34
「popteen」に連載された19作と書き下ろし17作を収録した実話怪談短編集。若い女の子向け雑誌の連載に平山夢明が選ばれたことが一番の謎。10年前はこういった内容がギャルに受ける時代だったのだろうか。一作品は非常に短く、文体も軽い。サラサラと読み進められるが、ちゃんと状況を想像すると結構怖いホラーが多かった。元ネタは一緒でも、書き方次第で見え方がこんなにも変わるのか。要所要所で挟まれる写真が日本のB級ホラー映画感全開で楽しく、この本のコンセプトがよく分かる。個人的には読み心地が軽すぎて物足りなかった。2018/11/27
じゅんぢ
34
前半は「Popteen」の連載の分で後半は本書書下ろし。その為、今までの平山作品に比べるとちょっとぬるい。2018/10/11
H!deking
24
つきあってはいけないとは違って今度はいわゆる心霊系の怖い話。なかなか怖い話もあって普通に面白かったけど、Popteenで連載されてたってだけあって少し子供向けかなって感じがしましたwやっぱりおじさんは他人事やロックなチャンネーが好みです(笑)2017/03/25
そのぼん
22
相変わらずの粘着質な超短編集でした。この作品の世界では日常的な場所や普通の行動からひょっこり恐怖の芽が出てきていたりするので、油断できません。2012/11/06
-
- 電子書籍
- 【デジタル限定 YJ PHOTO BO…