内容説明
俳句という名の一生の病に取り憑かれてしまうかもしれない―胸中に不安を抱きながら、秋幸は水原秋櫻子のもとへ弟子入りした。師と出会い、その句で次第に周囲を惹きつける秋幸。だが、押し寄せる戦争の波は、俳壇にも秋幸の人生にも大きな影響を及ぼすことになる―。昭和の俳壇に大きな影響を与えた石田波郷の生涯と心の軌跡を描く。
著者等紹介
辻井喬[ツジイタカシ]
1927年、東京生まれ。東京大学経済学部卒。詩人・小説家。『異邦人』(室生犀星賞)、『いつもと同じ春』(平林たい子文学賞)、『群青、わが黙示』(高見順賞)、歌人川田順の生涯を描いた『虹の岬』(谷崎潤一郎賞)など。2004年『父の肖像』で第57回野間文芸賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。