内容説明
美しい日本語のリズムにのせて、人間の優しさと寂しさを、世界の本質を鮮やかに提示する阪田寛夫の豊穣なことばの宇宙。第一詩集から未刊詩篇まで、一三二篇を収録した珠玉のアンソロジー。
目次
てんとうむし
コスモス
ななくさ
ペンペン草
からす
らくだの耳から
こうのとりにのって
はなやぐ朝
くちなし
貝の花〔ほか〕
著者等紹介
阪田寛夫[サカタヒロオ]
1925年大阪市生まれ。東京大学国史学科卒。詩人、小説家。熱心なキリスト教徒の家庭に育つ。1974年、小説『土の器』で芥川賞受賞、児童文学では歌曲集『うたえバンバン』、詩集『サッちゃん』でそれぞれ第4回、第6回日本童謡賞を受ける。また、『トラジイちゃんの冒険』で野間児童文芸賞を、『夕方の匂い』で赤い靴文化大賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ツキノ
22
ハルキ文庫の詩集っていいよなぁ。阪田寛夫さん、「サっちゃん」があまりにも有名だけれど、知らずに子どもの頃歌っていた曲の詩が坂田寛夫さんのものが多いことに驚く。特に「うたえバンバン」は大好きで、この文庫で文字を見ただけで心躍るようだった。解説(編集者・伊藤英治)、エッセイ(工藤直子)、挿絵(南伸坊)もとてもいい。最終章の「祝儀不祝儀」も印象に残った。芥川賞受賞の『土の器』も読んでみたい。2021/03/18
風に吹かれて
21
シンプルでピュアな言葉で綴られた詩たち。子どもの目では、決してない。俯瞰的に世界を見つめて、易しい言葉、優しい言葉で表現。とても難しいことだと思う。 ☆ 「カミサマ」 こんなに さむい/ おてんき つくって/ かみさまって/ やなひとね/ ☆ 「てんき」は日々生活している世間一般をも表しているのかもしれない。さむさが、身に沁みる。 2022/02/14
くみっふぃー
10
先日、縁あって、先生の書斎だった場所を訪問させて頂き、先生の詩に触れたくて読んだ本。子どもの頃に歌っていた馴染みある詩の数々。阪田先生の詩はクスッと笑ってしまうものが多い。先生の紡ぎ出す言葉は心地よい。繰り返し読んで、お気に入りの詩を見つけよう。2014/04/23
まみ
4
昔父が何度も教えてくれてすっかり覚えてしまっていた「年めぐり―しりとり唄―」を病床の父と先日一緒に思い出そうとしたが、11月だけどうしても思い出せなかったので借りてきた。「うたえバンバン」も「マーチング・マーチ」も「サッちゃん」も「ねこふんじゃった」もこの人の詩だったのですね。「年めぐり」にはじまる言葉遊びの詩の数々が面白かった。2009/07/23
にゃーごろ
2
再読。イタチとニワトリの「いいやつ見つけた」がたまらなく好きなんです。2014/01/08
-
- 和書
- ミクロ経済学の応用