内容説明
処女詩集『道程』の刊行から、人々の哀切を呼び起こさずにはいられない愛の詩『智恵子抄』を経て、一躍、国民詩人の地位に着いた高村光太郎。彼の抒情ある詩は、最後は自然へと帰着する。高村光太郎の詩の遍歴を追って、その光芒を放つ詩的世界を俯瞰する一冊。
目次
詩集『智恵子抄』より
詩集『道程』より
猛獣篇・造型詩篇
詩集『典型』より
拾遺詩篇(一九〇七~二五年)
拾遺詩篇(一九二六~三二年)
拾遺詩篇(一九三三~五〇年)
著者等紹介
高村光太郎[タカムラコウタロウ]
1883年、彫刻家・高村光雲の長男として東京に生まれる。1906年に欧米留学、美術・彫刻の他にボードレールらの詩を学ぶ。帰国後、美術評論、評伝で活躍。’14年、処女詩集『道程』で芸術院賞を受賞。’56年死去・享年73
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
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HaruNuevo
8
智恵子との日々、そしてその死を詠った詩は、限りなくプライベートなものでありながら、時代を超える普遍性を持つ不思議。 レモン哀歌、道程等、馴染みのある詩を改めて読んでみて、人口に膾炙する理由が腑に落ちる。良いものは良いのだ。 一番気に入ったのは「冬の言葉」かな。2023/08/14
ma-ko
0
★★★☆☆2009/05/03
金春色の空
0
"トパアズいろの香気が立つ" "どんより澱んで光を葆み、いま琥珀の杯に凝つて玉のやうだ" 色の選択の秀逸さ。 泡沫のように儚く、時に生命の力強さのようなものも垣間見える。 ああ、日本語って美しいと再実感。
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