内容説明
安西雄介は、すべての記憶をなくし、覚醒と混濁する意識の狭間にいた。奇妙な既視感を抱きながらいくつもの次元を転移してゆく雄介。太古の神州にスサの王という名の自我を見いだし、悟入直前のシッダールタの血肉となり、時空連続体を彷徨しながら、彼―雄介は、大いなる宇宙に紡がれた歴史の傍観者であり、自ら真理そのものであった…。壮大なるSF伝奇シリーズ、待望の第18弾。
著者等紹介
栗本薫[クリモトカオル]
東京生まれ。早稲田大学文学部卒。77年、『文学の輪郭』(中島梓名義)で群像新人賞評論部門を受賞。78年、『ぼくらの時代』で江戸川乱歩賞を受賞。80年、『絃の聖域』で吉川英治文学新人賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。