出版社内容情報
七歳の女の子が遺体で発見された――。
その痛ましい事件から、30年間隠されてきたおぞましい連続殺人の疑惑が浮かび上がった。
定年間近の松島と若手のホープ古山、二人の記者が権力の汚穢を暴くため、奔走する。
堂場瞬一作家デビュー20周年を飾る記念碑的上下巻書き下ろし!
内容説明
30年間隠されてきた幼女誘拐連続殺人。県を跨いだ、幼女を狙った卑劣な事件。縄張りに拘る無駄な県警のプライド。利権を死守したい政権による圧力。すべてを乗り越え、真相を追え。20周年を飾る、記念碑的作品、誕生。
著者等紹介
堂場瞬一[ドウバシュンイチ]
1963年茨城県生まれ。2000年、『8年』で小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。警察小説など著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
旅するランナー
269
東日新聞柏支局長松島と、埼玉支局県警クラブキャップ古山が、千葉県野田市の江戸川近くで起こった女児殺害事件を取っ掛かりに、過去の事件とのつながり、警察内部の不適切行為をあぶり出し始める。このストーリーがどう転がっていくか、興味津々です。新聞記者の取材活動・心理思考・矜恃熱意を読ませる力は、さすが元新聞記者小説家だからこそ成せる技です。2021/09/23
starbro
249
堂場 瞬一は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 著者作家デビュー二十周年を飾るに相応しい記念碑的作品、幼女連続殺人&行方不明事件、上巻は一気読みでした。続いて下巻へ。トータルの感想は下巻読了後に。 https://www.bookbang.jp/review/article/6760802021/06/22
いつでも母さん
202
満を持して堂場さんの20周年記念碑的作品を読む❗️まずタイトルが好み。新聞記者の矜持を謳う作品なのだろうか?警察の縄張り意識は今までも沢山作品で読んできたが、幼女誘拐連続殺人となると堪らない。新聞は斜陽産業と聞くと寂しいが、元記者·堂場さんのエールを期待して下巻を楽しみにしたい。さぁ、沈黙の終わりの幕が上がった。掴みはOK!どんな犯人が現れるのだろう2021/05/10
タイ子
97
元新聞社の社会部記者だった堂場さんならではの作品。7歳の女児が何者かに殺される悲惨な事件が起こる。それをきっかけに過去の女児行方不明及び殺人事件の未解決事件に気付いた新聞記者・古山。千葉と埼玉で数年おきに起こった事件は今どうなっているのか。柏支局の先輩松島とともに調査を始めるが、何故か過去の事件は通常捜査がされていない気配が。何故?誰が妨害しているのか?事件関連の記事を掲載したとたん、衝撃のニュースが…。謎を残して下巻に入ります。楽しみ~!2023/06/25
とろとろ
95
30年間隠されてきた幼女誘拐連続殺人。県を跨いで幼女を狙った卑劣な事件。縄張り意識の強い県警プライド。新聞記者がふとした思い付きで事件の繋がりを知り、その真相を探るべく埼玉県警と千葉県警の双方に取材をし、ついには真実にたどり着く。上巻では二人の記者が協力して取材を進めて、ついに究極らしいところまで匂わせる。なんだか芋づる式に次々と新たな関係者が浮かび上がり、それを手を変え品を変え取材していくのだが「そこまでやるんかい!」という突っ込みはたくさん。上下2冊だけれど、無理して2冊にする必要は無かったのでは?。2021/10/18