内容説明
男の意地、武士の矜持、徳川の無念。開陽丸が運ぶ、男たちの幕末。
著者等紹介
上田秀人[ウエダヒデト]
1959年、大阪府生まれ。大阪歯科大学卒。97年、小説クラブ新人賞佳作に入選しデビュー。歴史知識に裏打ちされた骨太の作風で注目を集める。2010年、『孤闘立花宗茂』(中公文庫)で中山義秀文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kawa
19
榎本武揚率いる軍艦8隻、輸送艦5隻の艦隊は、当時東洋一だったが本拠地のない浮き草艦隊だった。何となくリズムに乗れず、エンデイングも中途半端、ウーン残念。2020/10/10
ガットウ
18
★★★3.3点。開陽丸の戊辰戦争での働きは実にお粗末で、小説になるのか?と思ってましたが、やはり難しかった様です。2020/08/14
ハッチ
13
★★★★☆戊辰戦争時の榎本と開陽丸を描いた歴史小説。この時代はメインは陸で土方や勝海舟、西郷の話しは豊富だが榎本の話しは少ない。しかし、この時代日本一、いや東洋一と言われた開陽丸、歴史にたらればの話しは詮無き事だが、運用さえ、上手くやっていれば歴史は変わっていただろう。読みやすい作品だった。2020/09/27
TITO
13
開陽丸の話。艦長の澤太郎左衛門の事は知らなかったので、お勉強になりました。期待の最新鋭の船でありながら、嵐に翻弄され活躍が出来なかった開陽丸。何もかもが裏目に出る旧幕府軍にジリジリしました。お互いを道連れに滅んでいった開陽丸と旧幕府軍の姿が胸に迫る1冊でした。2020/09/20
Ryuji
7
★★★★★榎本武揚と澤太郎左衛門を描いた小説。本当かどうか良く分からないが、勝海舟と西郷隆盛の会談の結果でその後の会津藩での悲劇を始め奥羽での戦いが何故あったのかが分かる。幕軍側の敗戦は必然であったとは思うが、幕府側の艦隊が全て生き残って箱館に行っていたらどうなっていたのだろうと考える。とても読み易い本でした。2021/10/02