内容説明
いじめや虐待、誘拐など命の危険を感じた時に起動させると、児童救命士がかけつける「ライフバンド」。児童保護救済法が成立し、義務教育期間の子どもにその着用が義務づけられた。ある日、新米児童救命士の長谷川は「ライフバンド」の検査で小学校に出向き、そこでわざと警告音を鳴らす少年と出会う…。生きづらい現代に希望を照らす、衝撃の問題作!
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
427
先日読んだ『罪人が祈るとき』に続き、小林 由香、二作目です。近未来児童レスキュー物語、児童救命士とライフバンドが実現出来れば、児童虐待やイジメは解消させられるかも知れません。実現に向けた動きはあるのでしょうか?2019/04/12
nobby
346
僕は正直、子供が苦手だ…勝手気ままな言動を微笑ましくは思えず、眉ひそめることも多々ある。だから率先して関わることはほぼ無い…それでも姪っ子や甥っ子、また利用者として携わる時には必死で相手をする。例え慣れぬ故に大男のおっかなびっくりな態度に怯えられ泣かれても…それでも時に笑ったり甘えたりされると嬉しくもなる。そんな子育てもしていない無責任な立場からでも強く訴えたいことがある。こんな大人に気を遣わせるばかりの子供を増やしちゃ駄目だ…いくら余裕がない世の中であれ「大人は子供を守る」その責務はたすのは当然のこと…2019/03/17
いつでも母さん
255
「大人になるまで、生きていてほしい」そんな事を願う世の中になっちゃったんだなぁ。小林由香さん今回も又、凄いのを突き付けてくれました。『児童保護救済法』こんな法が出来て『ライフバンド』を起動した子のもとに『児童救命士』が駆けつける・・そんな時代にならなきゃ子供のSOSは聴こえないのか?連作4話現代社会の抱える問題と共に、新人児童救命士・長谷川の葛藤と成長を見た。先輩・新堂のこれからも気になる。シリーズ化を希望したいところだ。2019/03/04
しんたろー
238
小林さん3冊目。命の危険を感じて起動すると児童救命士がかけつける「ライフバンド」を子供が着用する義務がある日本を舞台に新米救命士・長谷川の活躍を描いた物語。 脚本を書いていた作家さんらしい「現実に一味加えた」設定が巧い!先輩救命士・新堂のキャラも「いかにも」な創り込みがなされているし、チームの面々も目に浮かぶ。イジメ、虐待、ネットの悪意など現代の問題を主軸にしているので重いテーマではあるが、長谷川の成長する「お仕事小説」としても読めるし、前2作よりは軽めだが社会派ミステリとしても標準以上で、ドラマ化向き。2019/07/16
うどん
219
児童救命士がいてくれたら…。と、とても思いました。良かったです。2019/04/04