風よ僕らに海の歌を

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  • サイズ B6判/ページ数 360p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784758413053
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ナミのママ

55
この作家さん、すごく好きです。3作目は第二次大戦半ばに降伏したイタリアから始まります。同盟国だったはずの日本が敵国となりそこに辿り着いたイタリア艦船。その料理担当だったアリオッタの数奇な運命を元に現代まで、親子の物語を通しての戦争とその後です。今回も舞台は関西、宝塚。土地勘がないのですが、それでも情景が目に浮かびます。心がすーっと洗われるような静かな感動を残して読み終わりました。次作も楽しみです。2017/06/27

うわじまお

48
『勇者たちへの伝言』に続いて、増山さん2作目読了。関西愛を感じる素晴らしい小説だった。ありがとう!増山さん。2018/08/15

きょん

30
戦時中シチリアから日本に渡り、終戦後宝塚でイタリア料理店を始めたジルベルトの半生とミュージシャンを目指す息子のエリオ。「料理は歌う。料理は踊る。料理は海を越える。」いい言葉だ。増山さんはフィクションとはいえ丹念に取材し文献を読み史実を元にした小説を書くのが本当にうまい。紆余曲折を経て日本に根付いたイタリア料理。様々な文化が混ざり合ったシチリアという島が目に浮かぶよう。2018/12/24

トラキチ

25
再読。内容は大体覚えていたので、今回は数年間一緒に暮らす腹違いの息子エリオとジュリアーノの関係と日本人の妻ゆいに主眼をおいて読みました。自分の未来を逆境に耐えて切り開いたジルの陰には出来た妻であるゆいの存在が大きいと感じる。人間当たり前に出来そうなことがなかなか出来ない、本作を読めばそれがよくわかります。強く生きることが難しくなっている昨今、背中を押してくれる作品だと言えそうです。手塚治虫やベンチャーズ、グループサウンズの面々。実在の人物が物語に彩りを添えています。無性にイタリア料理が食べたくなります。2023/07/22

ちゃこてい

23
戦争で沢山の人が人生を狂わされた。「イタリアのレストランあるもんで」の主人もその1人。戦争を憎むでもなく恨むでもなく、ある命をただ生きる事。そう言った彼の言葉がずっと胸に響いていた。そんな一冊だった。2019/06/21

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