出版社内容情報
岸峰子。30歳。バツイチ。子持ち。幸田生命女子陸上競技部所属。自己ベストは、2012年の名古屋で出した2時間24分12秒。ロンドンオリンピックは、走ることができなかった。2年以上のブランクを経て、今、リオを目指す。このままじゃ、次に進めないから――。『ヒーローインタビュー』が「さわや書店年間おすすめ本ランキング2013」文藝部門の1位に輝くなど注目を集めた著者の、スポーツ人間ドラマ第2弾!
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
189
あの坂井さんがスポーツ小説?と、その組合わせに違和感を抱きながら読み進めました。これまでの坂井さんらしさは、少しナリを潜めているようです。前半はとにかく心理描写に重きを置いた作風で、あまりにのシリアス?さぶりに時折読んでいて辛くなる場面もあります。中盤から主人公がマラソンにかける意気込みや執念がどんどんパワーアップし、家族の再生もあわせて描かれて始めると一気に加速します。単純にマラソンだけのことではなく、自分のライフスタイルに対してもしっかりとペースを守り、後悔しないような‘走り’をしないといけませんね。2015/08/12
takaC
140
ん?峰子はリオで優勝したってことなのか?これではなんともモヤモヤな終わり方ではないか。気になって困るよ。総じて面白かったけど、真の狙いが何なのか良くわからない点が幾つかあった。例えば峰子が頻繁に言葉を誤用する風に書いていることとか。2015/10/20
名古屋ケムンパス
125
アスリートや美ジョガーだけでない、全ての女性たちへの応援歌です。妊娠、出産は女性トップアスリートの行く手を阻むだけでなく、心無い言葉が闘う意欲まで削いでしまいます。こうした2年以上のブランクにもめげずマラソンランナーの岸峯子は復活を期して、名古屋ウィメンズマラソンに全てを掛けます。支えてくれる母やコーチに勇気をもらい、幼子の愛らしさが涙を誘います。なじみ深いマラソンコースとなった地名がレースの臨場感をひと際高めて、私のような名古屋の原住民たちを魅了したまま物語のゴールテープが切られたのです。2016/01/25
ユザキ部長
111
株をあげなきゃ!己れのプライドは母から受け継ぎ娘へと繋ぐ。思想も信念もすべて言葉からから作られるもの。女性のライフパワーバランスがよく書かれてる本でした。みんなに読んで欲しい本。オススメです。2015/12/27
みかん🍊
110
必死の努力の末やっと掴んだオリンピックの代表の座を望まぬ妊娠で棒に振ってしまい世間からバッシングを受ける峰子、出産し再びオリンピックを目指して復帰する、焦り嫉妬ヒリヒリするような感情と子どもは可愛いが足枷になってしまう、そう思う事の罪悪感、女性は妊娠、出産により何もかも諦めなくてはいけないのか、走る事にしか自分を見いだせない峰子が栞のママである事が母親の娘である事が自分である事に気づき、自分の為だけでなく子供為に走る、爽快感のあるスポーツ小説、妊娠出産を経た女性が活躍できる社会になって欲しいものです。2015/08/26
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