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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yoshihiko
101
表題につられて読んでみました。5つの短編で全体が構成されており、文章は読みやすく物語の展開も早いので楽しめました。個人的には「隠密」の話が好きです。見る人に見られているのはいいですよね。2015/02/06
sayan
97
超高速!参勤交代シリーズとは違い本書は短編集。とは言え、著者の土橋作風は存分に発揮されている。クリアでスピーディな物語展開が良い。毎度毎度の出張移動時に手に取るにはもってこい。時に主役、時に脇役、5編の短編集は最終的にはつながる。個人的には構成が印象的。どの物語も、スタートからゴールを走り切る間に変化する登場人物の描写が読みどころかなと。相当ギュっと詰め込んだ感はあるけれど。単純な変化ではなく垣間見えるそれぞれの人間臭さが程よく生々しくもあり良かった。今年映画化されたようなので、機会あれば見てみたいなあ。2019/09/28
里季
87
「走れメロス」から「風が強く吹いている」までとにかく走る小説は古今東西大好きである。江戸時代黒船が姿を現した後で、弱小安中藩でお殿様の思い付きで始まった遠足(とおあし)すなわちマラソン鍛錬。五十歳以下の藩士はすべて参加すべしとのお達しだ。しかも箱根駅伝5区のような(知らないが)急峻な峠越えもある、全長約二十八.三キロメートルのコース。ああ、面白や楽しや。藩士たちにはまことにお気の毒だが十分に楽しませていただいた。来年も是非やっておくれ、勿論お殿様参加で。2016/01/18
ゆみねこ
75
上野国安中藩主・板倉勝明が、藩士に命じた『遠足』。安中城から熊野権現までの七里七町の山道を駆け抜ける藩士たち。殿様の真意は如何に!? 面白かったです!土橋さん、追いかけます。2016/11/16
けんとまん1007
71
遠足(とおあし)、今のマラソン。それをネタに5つのストーリーが、関連性を持ちながら、或いは、両面から綴られれている1冊。何気なく読み始めたが、一気に読んでしまった。軽いテイストの勧善懲悪ものがたりで、それでいて、ほんわか・のんびりしたところもあって、気分転換に最適かも。小さいながら、なかなかの殿様であって、そんな殿様だからこそ、味わいのある家臣たちがいるんだろうな。人を生かして活かすという物語でもある。2016/01/10
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