出版社内容情報
《内容》 医学英語教育の第一人者が説く,日本人英語の弱点とその対策。アクセプトされる論文,説得力ある発表のために役立つ,今まで誰も教えてくれなかった目から鱗のコツが満載!
《目次》
I.学術論文のうまい書き方
1.日本語の論文はなぜ価値が低いのか
1)国際貢献なし
2)日本の医学会誌は学会の買取
3)英文誌は世界中に販売される商業誌
2.論文構成の必要性とその要点
1)論文の構成とその必要性
(1)査読前の振るい捨て
(2)文章構成とは何か
(3)医学論文の種類とその構成
2)一流出版社の立場
(1)雑誌の販売の販売部数を増やしたい
(2)制作費(総頁数)を減らしたい
(3)優れた内容の論文を多数載せたい
(4)各論文の頁数をできるだけ減らす
(5)広い分野の読者に読ませたい
1)タイトルに魅力的メッセージを
2)抄録は簡潔・明解・完結に
3)序文で読者を読む気にさせる
4)わかりやすい図表を効果的に
5)略語を説明(専門外の人にも読める)
3)アクセプトされるまでのプロセス
(1)日米の差
(2)米国一流誌編集長(Editor-in-Chief)の立場
(3)米国一流誌編集長の任務と遂行プロセス
1)タイトル(Title)
2)抄録(Abstract)
3)序文(Introduction)
4)考察(Discussion)
(4)米国一流誌の編集長の権限
2.原著論文をアクセプトされるようにうまく書くコツ
1)原著論文の構成
2)うまいタイトルの付け方
3)うまい抄録の書き方
(1)無意味語句を決して使わない
(2)結語に価値判断を必ず付記する
(3)サンプルの検討
4)うまい序文の書き方
5)うまい対象・方法の書き方
6)うまい結果の書き方
7)うまい考察の書き方
3.アクセプトされるように症例報告を書くコツ
1)採用される症例報告とは
2)症例報告のうまい書き方
II.うまい学会発表の仕方
1.学会と学会発表の目的
2.学会発表の種類
3.一般演題のうまい発表のコツ
1)採択されるコツ
2)画像(スライド,ビデオなど)の作成と提示法
(1)論文図表と講演画像の違い
(2)Lucky Sevenの原則
(3)カラフルな画像の活用
(4)配色に留意
(5)アニメーションの活用
(6)ビデオのスライドショー
(7)音声の提示
(8)画面の開始・切り替えのコツ
(9)無駄な空間の削除
(10)OHPの功罪
3)発表原稿の作成
4)うまい講演のコツ
(1)原稿を棒読みしてはならない
(2)聴衆に語りかける
(3)聴衆との目線の一致
(4)会場最後部までよく聞こえる音量とマイク
(5)ポインタを積極的にうまく使う
(6)持ち手に注意
(7)臨機応変な対応
1)湯川秀樹ノーベル賞受賞記念講演会での米人物理学者の名演技
2)東京での国際脳神経外科学会でのクラワード教授の名演技
(8)「結語」のスライドの効果
5)周到な準備
(1)明確にメッセージを決定
(2)わかりやすいスライドの作成と評価
(3)原稿を読んで時間調整
(4)原稿の暗記
(5)講演練習と評価
(6)ポインタの使い方の練習と評価
(7)投影画像への書き込み
6)普段の心掛け
(1)他人の講演を批判的に聴く
(2)話のうまさを学ぶ
(3)下手な講演の特徴を学ぶ
(4)スライドのうまさを学ぶ
(5)見にくくわかりにくいスライドの特徴を学ぶ
III.学会長・座長の責務
1.学会長に望むこと
1)学会の目的の再認識
(1)総会に教育効果を
(2)発表・討論形式の再確認
1)シンポジウム
2)パネルディスカッション
3)ワークショップ
4)フォーラム
(3)Feedbackの励行
(4)科の独立の促進
(5)卒前・卒後教育の充実
(6)学会誌の英文化
(7)国民への還元
2)学術総会のプログラム
2.座長に望むこと
1)特別講演・教育講演の座長に望むこと
2)シンポジウムの座長に望むこと
3)一般演題の座長に望むこと
(1)各演者の開始時間の設定
(2)質問者をあらかじめマイクの前に
(3)質疑応答を最後に一括
IV.うまい英語表現法
1.comfortable Englishとは何か
2.ofをできるだけ避ける
3.動詞のうまい使い方
1)日本語の医学用語には動詞がない
2)thinkのうまい訳し分け
3)命令形の日英差
4.否定文の日英差
5.冠詞の使い方
1)無冠詞単数形とは
2)抽象名詞
3)数えられない普通名詞
4)抽象化された普通名詞
5)特定されてない動作
6)症状名・疾患名・病態名
7)総称冠詞
8)メth-モ は人差し指
6.能動態か受動態か
1)英米人は能動態を好む
2)subject(主語ではなくテーマ)を決める
3)主語をIにすべき場合
7.時制(tense)の使い方
8.「まで(に)」の英訳
9.うまい英作文力の効果的習得法
1)英文の読み方
2)往復翻訳法の活用
3)日英語新聞の活用
V.脳の仕組みからみた効果的英語学習法
1.日本人はなぜ英語ができないか
2.短期に著効を挙げる外国の語学教育
1)2年間で朝日新聞が読めた米人大学生
2)2年間で日本の医師国家試験に合格した米人医師
3)西ドイツの難民キャンプの3ヵ月
3.1年間でドイツ語を仕上げた福島工専
4.1年間で日本語講義を解する東京外大学留学生
5.脳の仕組みと言語機能局在
1)大脳の仕組み
2)優位半球の言語野の仕組み
3)ウェルニッケ感覚性言語野の仕組み
6.日本の英語教育の根本的誤り
7.乳幼児の言語獲得プロセス
8.乳幼児学習の臨界期とその機構
9.臨界期で喪失する言語能力
10.効果的・効率的外国語学習
1)聴き取りから始める
2)著者の英独仏語の学習歴
3)多国語を短期間に習得するコツ
4)言語野独立を妨害する因子
おわりに
参考文献
著者紹介