内容説明
さまざまな疾患や病態における糖鎖異常が明らかになり、医学・生物学のさらなる進展にとって、糖鎖の理解が今までになく重要な“鍵”になっている。本書では、疾患や病態における糖鎖の役割に関する現時点の知識と情報を整理している。
目次
糖鎖研究のフロンティアと今後の展望
第1章 免疫・感染
第2章 脳・神経・筋
第3章 癌
第4章 発生・再生
第5章 生活習慣病・慢性疾患
第6章 治療応用
第7章 糖鎖生物学の基盤技術
著者等紹介
古川鋼一[フルカワコウイチ]
1975年に名古屋大学医学部を卒業し、卒後臨床研修を経た後、名古屋大学医学部第一内科学講座で血液内科学を学ぶ。白血病や悪性リンパ腫などの造血器悪性腫瘍の治療に情熱を燃やすも、ぶち当たった大きな壁を乗り越えるべく、基礎医学と臨床医学のリンクを考えながら糖鎖生物学の研究を続けている。平成14~18年度の文科省特定領域研究「糖鎖によるタンパク質と分子複合体の機能調節」を終えるにあたり、糖鎖生物学の今日的課題と使命をあらためて問い直す
遠藤玉夫[エンドウタマオ]
1977年東京大学薬学部卒業。’82年同大学院博士課程修了。薬学博士(指導教官、野島庄七教授)。米国Baylor医科大学博士研究員(Marcus教授)の後、’84年東京大学医科学研究所助手(木幡陽教授)。’94年(財)東京都老人総合研究所糖鎖生物学部門室長。現在は組織改正に伴い、(財)東京都高齢者研究福祉振興財団東京都老人総合研究所老化ゲノム機能研究チーム(研究部長)。現在、老化、痴呆、発生における糖鎖の生物学的意義を明らかにしようとしている
川嵜敏祐[カワサキトシスケ]
1966年京都大学薬学部卒業。’69年同大学院博士課程修了、薬学博士。’69年京都大学薬学部助手、’74年より’76年まで米国NIH留学、’82年京都大学薬学部助教授、’89年同教授、’97年京都大学大学院薬学研究科教授、2005年より立命館大学教授、糖鎖工学研究センター長。動物レクチン(肝レクチン、C‐タイプレクチン)の草分け的研究を展開。血清レクチン(マンナン結合タンパク質)を発見し、生体防御因子としてレクチンの概念を確立。神経特異的HNK‐1糖鎖抗原の分子生物学的研究を展開(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 写真で見る小宇宙 〈3〉