内容説明
幻想郷の過去と未来を照らす、新たな里程標。“東方”公式資料読本。
目次
第1部 新勢力は幻想郷に何をもたらすか
第2部 幻想郷の外の世界の現状とは
第3部 妖怪の今と昔、本当に新しい妖怪とは
第4部 嫌われ者の現状と行く末
第5部 宗教と信仰は幻想郷に必要なのか
第6部 これからの妖怪退治の話をしよう
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こよみ
10
幻想郷は妖怪の天下だよなぁ 人間もその分逞しいけど 羽衣婚活とか幻想の中にびみょーにに現実的な要素が入るのが好き2014/08/20
新島
8
『文化帖』では主に幻想郷住民たちの日常を写したものでしたが、『求聞口授』では新勢力、山の妖怪たちや地霊殿他と登場し、中でも守矢神社の宗教三者(神奈子、白蓮、神子)に司会魔理沙と書記稗田阿求の対談形式で幻想郷内設定を解き明かしていきます。妖怪の存在定義や幻想郷の外の意識の変化、幻想郷に宗教と信仰は必要か、他新勢力の紹介。2016/06/05
KEI
6
再読。最近多く二次創作や原作のプレイ動画を観る事があるので,改めて原作の雰囲気に触れるために手に取った。以前に読んだときより原作の設定を知ったために補強を兼ねて。今回、特に気になっていたのは太子。ぶっちゃけ適当すぎるところもしばしば見受けられるが、伊達で一国の政をしてただけじゃないため、かなりまともで人間より。逆に言うと、無宗教な僕としては残りの二人の考え方には賛同が出来ないと言うか、そもそもうさん臭く見えてしまう。2012/12/22
CCC
5
面白い談話だった。よく考えると結構固いテーマが多いのに、そういう印象がない。キャラクターって偉大だ。作者の宗教観が多分に反映されている内容なはずだけど、話が多面的で、実際どう認識してるかが分からなかった。登場人物(?)は極端で尖った性格が多いけど、作者自身は案外視点のバランスが取れた人なのかも。……と、感想がほとんど設定資料集に対するものじゃなくなってるけど、そういう見方で読むことも出来る本だと思う。下手な新書より内容濃いんじゃないか、これ?2012/09/26
NICK
5
東方の公式設定資料集めいた書籍は必ず誰かに仮託して幻想郷を描いている。文花帖は射命丸、グリマリは魔理沙、求聞史紀や本書は阿求というふうに。これらの書き手ははっきりいって偏見まみれでそれを隠そうともしない。ゆえに一般的な設定資料とは言い難い。だが、東方の独自性というか、戦略というのは「誰かによって幻想郷が語られること」にある。コジェーブやそれを応用したフクヤマは「歴史の終わり」を宣言した。それは野家啓一によれば超越的な視点から全てを記述しようとする歴史観がもはや成立しないことを意味するという。(続く)2012/05/07