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内容説明
半年前、三月は七日に恋をした。実の妹の七日に。今も消える事のない欲望の炎が燻っている。半年前、七日は三月に恋をした。双子の兄の三月に。未だ自分に触れてくれない事を寂しく思う。次第に募る苛立ちを隠せず、孤立していく三月と、戸惑いながらも小さな幸せをかみ締め、順応していく七日。そんなすれ違いの中、七日がある男子生徒から告白され、その真実を知った三月は思いきった行動に―。不器用な二人が紡ぐ、拙く切ない恋のその後。
著者等紹介
森橋ビンゴ[モリハシビンゴ]
1979年生まれ。小池一夫教授に師事した、大阪芸術大学映像学科在学中の2002年に第3回「えんため大賞」ドラマ企画書部門優秀賞を受賞し、自ら小説化した『刀京始末網―ヒツジノウタ―』でデビュー
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ツバサ
13
アフターっていうか上下巻の下巻といった感じ。この巻が出て良かった。モヤモヤした感情を吹っ飛ばしてくれて読後感は最高です。各キャラが前に進めて良かった。2016/10/20
サエズリ割津
10
面白かった。後日譚。前巻の内容から話がどう転ぶか少し警戒していましたが、全うな恋路を選択したようで、嬉しいような悲しいような。想いを断ち切れずに悶々とする三月と、少しづつ前に進んでいる七日が対照的でした。だけど三月も最後には答えを出して成長したのを感じさせるラストシーンは三月と七日の未来を予感させてくれてとても好み。七日のいつまでも好きなままでいるという言葉にはウルッとさせられた。「東雲シリーズ」や「この恋と、その未来。」で森橋ビンゴ先生を気に入った人なら読んで損はないかと思います。2016/06/20
ソラ
9
半年前、三月は七日に恋をした。実の妹の七日に。今も消える事のない欲望の炎が燻っている。半年前、七日は三月に恋をした。双子の兄の三月に。未だ自分に触れてくれない事を寂しく思う。次第に募る苛立ちを隠せず、孤立していく三月と、戸惑いながらも小さな幸せをかみ締め、順応していく七日。そんなすれ違いの中、七日がある男子生徒から告白され、その真実を知った三月は思いきった行動に―。2006/09/17
イーダ
9
三月の不器用さが際立ってますね。七日に対する思いとか、ままならない事ばかり。それでも、良い友人、理解者に恵まれて良かったです。真希は偉い!!2014/10/16
わさび(ココくるみ)
9
読者側にしてみれば、三月が七日のことを想い続けて欲しいなーと思ってしまいますが、やっぱりこのラストが正しかったのだなと思いました。 恋から家族愛に変わるのは寂しいけれど、2人が前に進めた事が何より。 「お婆ちゃんになったらね、孫に自慢すンの。うちは何十年も一人の人が好きじゃったんだよ、って」この七日の言葉がこの作品の全てのような気がしました。2013/04/13